Tag Archive for 中井亮一

【SACD】日本の心を歌う/中井亮一

 イタリアで研鑽を積み“ロッシーニ歌い”としても活躍する“旬”のテノールが、本格的デビュー盤に敢えてこのテーマを選んだだけあって収録曲が秀逸。曲によっては過去の偉大な先輩歌手へのオマージュを垣間見せているのも心憎い。幕開けの14篇(北原白秋×平井康三郎の歌曲集「日本の笛」より)から日本的な歌い回しに魅了される。かの童謡…

粟國 淳(演出)

「存在の耐えられない苦しさ」こそヴィオレッタの悲劇の核心  イタリアの精神を知り尽くした粟國淳だから、《ラ・トラヴィアータ(椿姫)》はすでに何度も手がけているかと思えば、意外にも、「装置も衣裳もゼロから作るのは初めてなんです」という返答であった。だが、それは創造にとっては好都合な状況だと言えそうだ。 「藤原歌劇団は《ラ…

愛知県芸術劇場プロデュース モーツァルト オペラ《バスティアンとバスティエンヌ》

天才少年が書いた“愛の牧歌劇”を充実の布陣で  “神童モーツァルト”が12歳の時に書き上げた、全1幕のオペラ《バスティアンとバスティエンヌ》。少年ならではの初々しさに満ちながらも、端々に後年を思わせる熟達した作曲技法をのぞかせる佳品が、東海地区にゆかりのキャストと指揮者により、愛知県芸術劇場小ホールで上演(ドイツ語歌唱…

日本オペラ振興会が2019/20のラインアップを発表

《蝶々夫人》から《紅天女》まで人気作&話題作満載!  日本オペラ振興会(藤原歌劇団・日本オペラ協会)が来年度の内容を下記の通り発表した。藤原歌劇団がイタリアオペラ4本(新制作1本)、日本オペラ協会が1本(新制作)の計5演目が並ぶ。実力派と注目の新人がバランスよく配されたキャスティングも魅力。 ・プッチーニ《蝶々夫人》(…

日本オペラ協会《静と義経》制作記者発表会

 2019年3月、日本オペラ協会が創立60周年記念公演として、なかにし礼作・台本、三木稔作曲のオペラ《静と義経》を上演する。9月7日、都内で制作記者発表会が開かれた。この作品は、1993年に鎌倉芸術館の開館記念委嘱作品として作られ、なかにし礼の演出で初演されたもの。初演は立ち見まで出る大盛況で、新聞各紙や雑誌で大絶賛さ…

ジュゼッペ・サッバティーニ(指揮)

ドン・ジョヴァンニという生き方、その奥底にあるものとは?  世界的なテノーレ・リリコ(抒情的なテノール)として、日本でもたびたび美声を披露しているジュゼッペ・サッバティーニ。現在は指揮者として、欧州各地でプッチーニやマスネ、ベッリーニなどのオペラを振り続ける日々を送っている。その彼が、この夏に藤原歌劇団の本公演に登場し…

【ゲネプロレポート】NISSAY OPERA/ニッセイ名作シリーズ 2016 オペラ《セビリアの理髪師》

 日生劇場がこのほどリニューアル・オープンし、NISSAY OPERA/ニッセイ名作シリーズ 2016 オペラ《セビリアの理髪師》を上演中だ。  去る6月11日(土)に行われた山本康寛組のゲネプロ(GP・最終総稽古)を取材した。 (写真は第1幕から。 Photo:M.Terashi /Tokyo MDE 2016.6.…

園田隆一郎(指揮)

ロッシーニを振りたくて指揮者を目指したのです  デビュー10年で「オペラの若きマエストロ」として世評を確立、欧州の歌劇場からも頼りにされる園田隆一郎。人柄は穏やかでも行動力は人一倍の彼が、この6月、ロッシーニの名作《セビリアの理髪師》に挑む。 「今年初演200周年を迎える《セビリア》は、ロッシーニのオペラで一番愛される…

藤原歌劇団《ランスへの旅》速報GPレポート 

 20世紀の末まで誰も知らなかったというのに、21世紀の今では「ロッシーニの大傑作」と世界中で絶賛される《ランスへの旅》(1825)。フランス国王シャルル10世の戴冠を祝って作られた、主役級の歌手を10人も要する特別なオペラなので、初演時には4回上演されたのみ。あとは封印され、160年間も眠っていたという「秘作」でもあ…

明日開幕!藤原歌劇団創立80周年記念《ファルスタッフ》

 藤原歌劇団が1月24日(土)と25日(日)に上演するヴェルディ《ファルスタッフ》公演のゲネラルプローベ(総通し稽古)が会場の東京文化会館で行われた。24日のキャストのゲネプロを観た。  《ファルスタッフ》は、オペラファンにとってはおなじみの名作だが、あまり接する機会がなかったファンの中には「名作という評価は知っている…