名古屋二期会2019年定期オペラ公演 歌劇《ホフマン物語》

“幻想的恋物語”を充実のキャスティングで愉しむ

 パリで活躍したオペレッタの大家、ジャック・オッフェンバックが今年で生誕200年を迎えた。そんな彼が生涯の最後、唯一の“正式なオペラ”の形で作曲したのが《ホフマン物語》。名古屋二期会が、美しい音楽で彩られ、怪奇と幻想、皮肉に満ちた、薫り高い佳品を定期公演で取り上げる(全5幕・原語上演・日本語字幕付)。

 詩人ホフマンは酒場で学生たちに乞われるまま、かつて自分が訪れた街で体験した、恋物語を語り始める。機械人形や悪魔の手先、歌い続けて死を迎える歌姫…すべて悲劇的な最後を迎えるが──。有名な〈ホフマンの舟歌〉をはじめ、印象的で滋味深い名旋律の数々。ホフマンの“現在”を大枠に、儚くも幻想的な3つの物語が展開してゆく。

 ホフマンに安賜勳(アン・サフン)と中井亮一、その親友ニクラウスにメゾの相可佐代子と石原まりあ、“第1の物語”の人形オランピアにつじ村ふみ惠と佐波真奈己と、実力派によるダブルキャスト。名匠・中村敬一の演出で、園田隆一郎指揮の名古屋二期会合唱団と同オペラ管弦楽団がバックアップする。今回は最新の「ケイ&ケック版」での上演。これも話題だ。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年9月号より)

2019.10/5(土)18:00、10/6(日)13:00 愛知県芸術劇場
問:名古屋二期会052-380-5416
http://nagoya-nikikai.jp/

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