新日本フィル4月定期は、アイルランドの新鋭指揮者カレン・ニーブリンと小林愛実が登場!

左:カレン・ニーブリン ©Marshall Light Studio
右:小林愛実 ©HOSOO CO., LTD.

 新日本フィルハーモニー交響楽団の4月定期は、女性音楽家の感性に焦点を当てる。指揮に迎えるカレン・ニーブリンはアイルランド出身で、マリン・オルソップやナタリー・シュトゥッツマンといった女性指揮者から学び、BBCプロムスなど欧米の主要舞台で評価を重ねてきた。今回の公演が日本のオーケストラへのデビューとなる。

 プログラム冒頭に置かれるのは、バツェヴィチの「オーケストラのための序曲」。バツェヴィチは20世紀に先駆的・国際的な活躍を果たしたポーランドの女性作曲家。豊かなリズムと鮮烈な管弦楽の色彩感が印象的な本作は、静と動を巧みに織り交ぜながらエネルギッシュに進む。

 そしてシューマンの妻であり、名ピアニストとしても知られたクララ・シューマンのピアノ協奏曲へと続く。19世紀ロマン派の語法を女性ならではの感性で昇華したこの作品を、第18回ショパン国際ピアノコンクールで入賞し、日本のみならずインターナショナルな舞台で注目を集める小林愛実の独奏で。

 サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」は、古典的なフォルムとロマン派的な色彩を高次に統合、循環主題などフランス的な手法も駆使し全2部にまとめられている。大管弦楽にオルガンを加え、壮大なサウンドへと昇華しているのも魅力。ニーブリンがどんな構成力を見せてくるのか。オルガンを弾く室住素子は、東京大学在学中にオルガンの魅力に出会い東京藝大に入り直したという異色の経歴の持ち主だ。女性作曲家と演奏者の視点を通じて見えてくる世界を楽しみたい。

文:江藤光紀

(ぶらあぼ2026年3月号より)

カレン・ニーブリン(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団 第669回 定期演奏会
〈トリフォニーホール・シリーズ〉

2026.4/11(土)14:00 すみだトリフォニーホール
〈サントリーホール・シリーズ〉
2026.4/12(日)14:00 サントリーホール
問:新日本フィルチケットボックス03-5610-3815 
https://www.njp.or.jp