西本智実 × ソニックシティシリーズ Vol.2 カルミナ・ブラーナ

音楽・映像・舞踊が一体となり、五感を刺激するステージ


 指揮者の西本智実がソニックシティとタッグを組み、新しい舞台芸術の創造に挑む「西本智実×ソニックシティシリーズ」。昨年のソニックシティ・オープン30周年記念事業として上演されたINNOVATION OPERA《ストゥーパ〜新卒塔婆小町〜》に続く第2弾は、オルフの「カルミナ・ブラーナ」。昨年同様、西本が演出を手がけ、さらに今年はフィギュアスケーターの安藤美姫が振付を担当、新体操元日本代表の畠山愛理が舞踊で出演する。2人の起用について西本は「日本を代表する才能をもったアーティストと、また違ったアプローチで作品づくりができます。それぞれの専門分野が重なって、私たちだけではできないことが広がっていくかもしれません。視覚と聴覚、五感すべてに訴えかける作品にしていきたい」と語る。西本は2014年に、芸術監督を務めるイルミナートフィルハーモニーオーケストラのオーチャードホール第1回定期演奏会で「カルミナ・ブラーナ」を取り上げている。その際アニメーション風の映像が評判となった大野一興が今回も映像を担当。「時」をテーマにした世界観をシンボリックに視覚化するアイディアが盛り込まれているのではないだろうか。

 ソリストはソプラノ髙橋美咲、テノール中井亮一、バリトン桝貴志と才能ある3人が結集。イルミナートフィルとイルミナート合唱団に加えて、地元の浦和児童合唱団が参加する。音楽、映像、舞踊、そして言葉。「五感を動員する総合芸術」としての新しい「カルミナ・ブラーナ」の世界が生まれることを期待したい。
文:室田尚子
(ぶらあぼ2019年9月号より)

2019.11/30(土)14:00 ソニックシティ
問:ソニックシティホール048-647-7722 
https://www.sonic-city.or.jp/