第22回 別府アルゲリッチ音楽祭記者発表会

横浜みなとみらいホールの2020年度ラインナップと新館長就任

LFJ TOKYO 2020記者会見

ぶらあぼ2020年3月号

ニュース

第22回 別府アルゲリッチ音楽祭記者発表会

 今年5月9日から28日まで、大分県の別府・大分両市で開催される「第22回 別府アルゲリッチ音楽祭」(総監督:マルタ・アルゲリッチ)の記者発表会が都内で行われ、ピアニストで同音楽祭総合プロデューサーの伊藤京子らが出席した。  「育む」「アジア」「創造と発信」をキーワードに、1998年にスタートした音楽祭の今年のテーマは…

横浜みなとみらいホールの2020年度ラインナップと新館長就任

 横浜みなとみらいホールは、2月19日に記者懇談会を開き、2020年度主要ラインナップと併せて、この4月1日からの新井鷗子の館長就任を発表した。西澤洋(横浜みなとみらいホール総支配人)、佐々木真二(同チーフプロデューサー)、池辺晋一郎(同館長)、新井が登壇した。  最初に、現・館長の池辺のあいさつから。 「2007年以…

LFJ TOKYO 2020記者会見

 ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2020の記者会見が2月18日、東京国際フォーラムで行われた。16回目の開催となる今回のテーマは生誕250年を迎えた“Beethoven-ベートーヴェン”。5月1日(金)の前夜祭で幕を開け、5月2日(土)〜4日(月・祝)を本期間とし、東京国際フォーラムを中心とした大手町・丸の内・有楽…

第18回 齋藤秀雄メモリアル基金賞に佐藤晴真と鈴木優人

 第18回 齋藤秀雄メモリアル基金賞のチェロ部門受賞者に佐藤晴真、指揮部門に鈴木優人が決定した。2月4日、都内で贈賞式が行われた。同賞は、チェリスト・指揮者・教育者であった齋藤秀雄(1902-1974)にちなみ、財団法人ソニー音楽芸術振興会(現・公益財団法人ソニー音楽財団)が2002年に創設。音楽文化に貢献し、将来一層…

トピックス

いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2020

ゴールデン・ウィークの古都が、麗しき調べで輝きを増す。「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2020」は五輪イヤーにちなみ、「世界の音楽、広がる和」がテーマ。世界五大陸から集った名手たちが、数々の傑作で“競演”する。  「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」は、2017年にスタート。今年は4月28日から5月5日の8日間、…

追悼 ハリー・クプファー

In Memoriam Harry Kupfer 1935-2019  2019年12月30日、演出家ハリー・クプファーが84歳で亡くなった。オペラ上演にリアリティを持たせることを意図して、演出家ヴァルター・フェルゼンシュタインが提唱した「ムジークテアター」派のエース的存在として、ゲッツ・フリードリヒと並んでの活躍は、…

訃報:ピーター・ゼルキン氏

 現代を代表するアメリカのピアニスト、ピーター・ゼルキン氏が2月1日、ニューヨークの自宅にて膵臓がんのため死去した。72歳。  1947年生まれ。大ピアニスト、ルドルフ・ゼルキンを父に持ち、母方の祖父も往年の名ヴァイオリニスト、アドルフ・ブッシュという音楽一家に生まれたゼルキンは、父とミエチスラフ・ホルショフスキにピア…

N響が2020-21シーズン定期公演プログラム発表

 NHK交響楽団が2020-21シーズン(2020年9月〜21年6月)定期公演のプログラムを発表した。シーズン開幕は、首席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィによるマーラーの交響曲第3番(2020.9/12,9/13)。ヤルヴィはその他、オール・バルトーク・プロ(9/18,9/19)、ブルックナーの交響曲第0番&ヒンデミット「画…

インタビュー

マリア・エステル・グスマン(ギター)

 彼女の「アランフェス協奏曲」の演奏を聴いた作曲者ロドリーゴが「セゴビアの後継者」と絶賛したマリア・エステル・グスマン。“ギター界の女王”と呼ばれるほどの実力の持ち主で、来日公演も多い。2018年にはスペイン音楽を集めたアルバム『アンダルーサ』をリリースしたが、この2月にも注目の新アルバム『ポンセ:スペインのフォリアに…

MIYABI(金管五重奏団)

 「金5」ことブラス・クインテットの世界に、かぐわしい風が吹く。  この春、国内の女性トップ奏者によるドリーム・クインテットがデビューを果たす。その名もMIYABI!  トランペットは東京シティ・フィル首席の松木亜希と藝大フィルハーモニア管の星野朱音。ホルンは神奈川フィル首席の豊田実加。トロンボーンは東京フィル副首席の…

クリスティアン・アルミンク(指揮)

 2003〜13年に新日本フィルの音楽監督として活躍し、17年からは広響の首席客演指揮者を務めるなど、日本でもおなじみのクリスティアン・アルミンク。この3月、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトにおけるJ.シュトラウスⅡ世の喜歌劇《こうもり》で、音楽監督の小澤と指揮を分け合う。昨年の《カルメン》に続いての出演だ。本プロジ…

庄司紗矢香(ヴァイオリン)

 庄司紗矢香は挑戦する表現者だ。創作への情熱は、演奏の分野にとどまらない。美術にも関心が深く、絵画の個展をひらき、現在は映像作品を中心に創作を行っている。  「視覚のインタープリテーションは、音楽のインタープリテーションと同じで常に変わりゆくもの。創っていくプロセスも同じ」と彼女は語る。 「譜面を読み、構成や和声をアナ…

彌勒忠史(カウンターテナー/制作総指揮・脚本)

 《アモーレとプシケ》の公演が近づいてきた。様々な作曲家の楽曲を繋ぎ合わせて歌劇に仕立てるのはバロック・オペラの手法の一つ(パスティッチョ)だが、今回は大変に手が込んでいる。なにしろ、ギリシャ神話の物語をもとに彌勒忠史がオリジナルの台本を執筆。音楽はすべて初期バロック、それに日舞や能楽、コンテンポラリーダンスが加わると…

小林研一郎(指揮)

 “炎のマエストロ”コバケンこと小林研一郎は、今年4月に80歳を迎える。円熟を極めたマエストロの傘寿を記念して行われるのが「チャイコフスキー交響曲全曲チクルス」。全交響曲に協奏曲等を加えた5日間の公演で完遂する意欲的な企画だ(他に名古屋、大阪公演あり)。  十八番のチャイコフスキーを無数に演奏してきたコバケンだが、「ラ…

佐渡 裕(指揮)

 兵庫県立芸術文化センター、毎夏恒例の佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ。今回はプッチーニの人気作《ラ・ボエーム》を取り上げる。2020年は兵庫県立芸術文化センター開館15周年にあたり、佐渡もいつにも増して意欲的。オペラへの意気込みなど語った。 「阪神・淡路大震災後25年を迎え、開館15年でオペラの経験の蓄積もできました…

モナ・飛鳥(ピアノ)

 ドイツと日本にルーツをもち、ドイツの伝統を受け継ぎながら、独自の感性が光る演奏で活躍中のピアニスト、モナ・飛鳥。来年3月にはミュンヘン交響楽団と共に日本ツアーを行い、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を各地で披露する。彼女はミュンヘンを拠点としており、この楽団との日本公演をことのほか喜んでいる。 「地元のすば…

長尾洋史(ピアノ)

 ソリストとしてもアンサンブル奏者としても厚い信頼を寄せられているピアニスト長尾洋史が、新たな録音シリーズを始動させた。その名も『ピアニズム』。シンプルにしてストレートなタイトルのもと、第1弾と第2弾を続けてリリースする。1枚目はバッハの「ゴルトベルク変奏曲」、2枚目はドビュッシーの「前奏曲集」全曲だ。時代も国も音楽的…

注目公演

垣内悠希(指揮) 愛知室内オーケストラ コンチェルタンテ・シリーズ第1回

 愛知県ほか東海地方で活躍する演奏家で構成されている愛知室内オーケストラが、「複数の独奏楽器群による協奏曲」というユニークなシリーズを3月から始める。交響曲と独奏協奏曲の中間的な作品を、幅広い時代から継続的に取り上げるという。  記念すべき第1回は、名古屋フィルの首席ゲオルギ・シャシコフら4人のファゴット奏者により、カ…

日本モーツァルト協会 第617回例会 フランソワ・デュモン(ピアノ)

 旬の俊英が紡ぐ、天才作曲家のエスプリに触れたい。研究者や愛好家が集う日本モーツァルト協会は、第617回の演奏会(例会)に、フランス音楽批評家協会の新人賞を受賞するなど、注目度が際立つ実力派ピアニスト、フランソワ・デュモンを迎えて、3つのソナタをはじめ、珠玉のピアノ作品を聴く。  弱冠14歳でパリ国立高等音楽院に入学し…

高関 健(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

 常任指揮者の高関健とともに躍進する東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団が、3月定期演奏会でプッチーニの歌劇《トスカ》(演奏会形式)に挑む。東京シティ・フィルの演奏会形式上演のオペラといえば、2000年代に当時の常任指揮者(現 桂冠名誉指揮者)、飯守泰次郎の指揮で《ニーベルングの指環》全曲など数々のワーグナー作品を取…

ヨーヨー・マ(チェロ) バッハプロジェクト

「この分裂の時代にあって、文化が生み出す共通の理解こそ、私たちを“ワンワールド”として結び付け、人類全体に恩恵をもたらす、政治的・経済的な決断へ導くことができます。私たちは皆、文化的な存在なのです。文化が我々をどう結びつけ、より良い未来を築くのに役立つのか、共に探究しましょう」  ヨーヨー・マは、こう人々に呼びかける。…

プロジェクトQ [第17章] ベートーヴェン初期弦楽四重奏曲全曲演奏会

 若いクァルテットが約半年間かけて1曲に深く取り組む「プロジェクトQ」。第17章となる今年は生誕250年のベートーヴェン、作品18の6曲を取り上げる。意欲と挑戦に満ちた傑作で、この企画にふさわしい作品だ。  研修の成果を聴かせる「本公演」は同日2公演行われる。午後は、桐朋音大と東京音大等のメンバーで昨年結成された「ボヌ…

東京・春・音楽祭2020 イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 vol.2 リッカルド・ムーティ指揮《マクベス》(演奏会形式/字幕付)

 2020年の東京・春・音楽祭は、リッカルド・ムーティ指揮のヴェルディ《マクベス》(演奏会形式)で華麗に開幕する。これは、ムーティが若い音楽家にオペラを創り上げるまでの極意を伝える「イタリア・オペラ・アカデミー in 東京」の一環。同アカデミーでは、10日間にわたってレクチャーの他、作品解説や受講生による演奏会も行われ…

セバスティアン・ヴァイグレ(指揮) 読売日本交響楽団

 2019年4月より読響の第10代常任指揮者に就任したセバスティアン・ヴァイグレ。記念すべきシーズンの掉尾を飾る3月の公演で、ヴァイグレはリヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」を取り上げる。シュトラウスはワーグナーと並ぶヴァイグレ得意のレパートリー。精緻極まりないオーケストレーションで描かれる壮麗なスペクタクル…

沼尻竜典(指揮) トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア

 世界で活躍する指揮者・沼尻竜典率いるトウキョウ・ミタカ・フィルハーモニアは、今年11月に創立25周年を迎える。記念の年の第80回定期演奏会は、沼尻と同じ三鷹市出身のピアニスト横山幸雄と、三鷹市にある国際基督教大学卒のハーピスト吉野直子を迎えて、祝祭的なプログラムが組まれた。  最初は吉野直子がロドリーゴ「アランフェス…

New Release Selection

【CD】近代イギリス ピアノ作品選/今野尚美

 イギリスの近代ピアノ作品を集めた、温かく叙情的なアルバムだ。18歳より英国王立音楽院にて学び、数多くの受賞歴をもつ今野尚美が、アイアランド、ブリッジ、スコット、バックスらの選りすぐりの小品を思いのこもったタッチで紡ぐ。さらに、英国を愛したメンデルスゾーンの幻想曲「スコットランド・ソナタ」ではスケールの大きな音楽を聴か…

【SACD】ベルギー・アルバム LA BELGIQUE/郷古廉&加藤洋之

 若手ヴァイオリニストの中でも際立った活躍を続ける郷古廉が、「ベルギーもの」を集め、フランコ=ベルギー派の名匠もかくやという豊かな音色を聴かせる。24歳で早逝したルクーの名品は、青年の憧れと憂愁に満ちたロマンを、精妙なニュアンスで表現した名演。フランクの名作は、あえて淡々と歌いはじめて自然に大きい抑揚を作ることで、作品…

【SACD】メンデルスゾーン&ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番/椿三重奏団

 グループ名に冠された「椿」の白い花のイメージの通り、たおやかな調べ。しかし、時には、凄みや骨太さすらも織り込んで、多層的な響きの世界を形創る。十年来の共演歴のある女性奏者たちが、満を持して結成したトリオのデビュー盤。粒立ちと流れの良さを両立させる、高橋多佳子の絶妙なバランス感覚と、礒絵里子の艶やかさ、新倉瞳の豊潤さが…

【CD】このみち〜日本のうたⅡ〜/幸田浩子

 名花ソプラノの「日本のうた」集、待望の第2弾も、ジャンルの垣根を超えて聴く者の心にそっと寄り添う佳曲の詰め合わせ。音楽はもとより、サトウハチロー〈夕方のお母さん〉、谷川俊太郎〈はる〉、金子みすゞ〈このみち〉など、名だたる詩人たちが紡ぐ言葉のひと粒ひと粒が愛おしい。後半には盟友・菅野祥子の〈春なのに〉の続編〈波雫(なみ…

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