Tag Archive for フルート

岩下智子(フルート) ゴーベールの世界

フランス近代作曲家ゴーベールのエッセンス  東京芸大・同大学院を経て、ドイツ・デトモルト大学に学び、国内外で活躍しているフルーティストの岩下智子が、20世紀前半のフランスで活躍したフィッリップ・ゴーベール(1879〜1941)によるフルートとピアノのための全作品を収録したアルバムを完成させた。これを記念し、そのエッセン…

工藤重典(フルート)

バッハ演奏に一石を投じる録音登場  J.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」を、フルートで演奏するのは無謀な挑戦なのだろうか。いや、そこに音楽としての確かな説得力が存在するのであれば、楽器の存在を超えた本質へと迫り、聴き手の耳と心をつかまえるのだろう。であるとするなら、ランパルもニコレも、ゴールウェイも成し遂げなかった全6…

アルカスSASEBO 「Mプロジェクト」

 アルカスSASEBOの『Mプロジェクト』は、年間を通じて1人の作曲家に着目し、異なるステージで同じ作曲家の作品を取り上げる中から、その音楽のみならず、人間像まで掘り下げてゆくオリジナル企画。2年目となる平成29年度は、生誕220年を迎えたシューベルトをテーマに据える。たくさんある魅力的な公演からいくつかご紹介しよう。…

若林かをり(フルート)

シャリーノの音楽は私にとって魔法のようなものです  若林かをりが、2015年から近江楽堂で現代の無伴奏フルート作品を集めたリサイタル・シリーズに取り組んでいる。今年は、生誕70年を迎えるイタリアの作曲家サルヴァトーレ・シャリーノのフルート独奏のための作品集 第一集・第二集 (全12曲)を、4月と10月の2回に分けて演奏…

東京・春・音楽祭―東京のオペラの森2017― 東京春祭ディスカヴァリー・シリーズ vol.4 忘れられた音楽――禁じられた作曲家たち 〜《Cultural Exodus》証言としての音楽

よみがえる亡命作曲家たちの名曲  野蛮さは文化においてもしばしば横行する。特に20世紀には出自、信条、政治動向などによって人生の方向を変えざるを得なくなった才能は少なくない。ウィーン国立音楽大学教授のゲロルド・グルーバーはそんな亡命音楽家研究の第一人者だが、グルーバーが同じくこの分野を得意とするフルーティスト、ウルリケ…

秋山和慶(指揮) 東京交響楽団

 現在のオーケストラ公演で、これほど面白いプログラムは稀だろう。2016年シーズンに創立70周年を迎えた東京交響楽団が、それに因んで「作品番号70」の3曲を取り上げる。しかも作曲者のチョイスが意外性十分だ。指揮は桂冠指揮者の秋山和慶。1964年に同楽団を指揮してデビュー後、40年にわたって音楽監督・常任指揮者を務めた、…

川瀬賢太郎(指揮) 神奈川フィルハーモニー管弦楽団

迸るアイディアと弾ける感性  川瀬賢太郎の指揮はとみに躍動感を増している。各地の楽団への客演のみならず、日生劇場の《後宮からの逃走》でも生気が弾けていた。だがやはり常任指揮者を務める神奈川フィルで、最も真価が発揮されるに違いない。そこで1月の同楽団定期に熱視線が注がれる。これは2016年4月以来の「みなとみらいシリーズ…

第39回 日本フルートフェスティヴァル in 東京

世界初演曲も楽しみなフルートの祭典  39回目を迎える「日本フルートフェスティヴァル in 東京」が1月に新宿文化センターを舞台に開催される。日本フルート協会が各地で行うこのフェスティヴァルは、「フルートを愛する者が一堂に会し、フルートと音楽を楽しむ場」として、聴きかつ自らも演奏する参加型のコンサート。そこにはプロ・ア…

アンサンブル・レゾナンツ with イエルーン・ベルワルツ(トランペット)

体験したことのない響きの世界へ  ドイツ、いや全ヨーロッパから先鋭的な芸術家が集まるハンブルクにあって、“最も独創的な演奏集団”と評されるのが、「アンサンブル・レゾナンツ」。そのグループ名の通り、過去と現在の作品を互いに共鳴(レゾナンツ)させ、時にコンサートホールも飛び出し、独創的な音楽空間を形創る。初来日のステージで…

パリ管弦楽団と紀尾井シンフォニエッタ東京の名手たちによる 室内楽版 マーラー交響曲第4番

精鋭アンサンブルで織り成す“小編成”のマーラー  演奏者、曲目ともに注目すべき楽しみな公演が実現する。パリ管弦楽団と紀尾井シンフォニエッタ東京の名手たちが紀尾井ホールに集い、マーラーの交響曲第4番室内楽版を演奏する。紀尾井シンフォニエッタ東京のコンサートマスターでパリ管弦楽団の副コンサートマスターを務める千々岩英一を中…