第515回日経ミューズサロン セシリア・トリオ フランスからの風

フランス仕込みの爽やかな息吹に触れる

 爽やかな音の風が吹き渡る。フランスで生まれ育ち、卓越したソリスト・室内楽奏者として同国を軸に活躍するピアニスト、工藤セシリア。フランス国立管弦楽団などの首席を歴任したファゴットのスタン・ジャック、フランスで研鑽を積んだフルートの俊英・山内豊瑞(とよみつ)とともに、エスプリの効いた演奏を聴かせる。

 日本を代表するフルートの名手・工藤重典を父に、フランス北部リールで生まれ、幼少から数多くのコンクールで第1位・最高位を獲得、明日を担うアーティストの一人と目されるセシリア。ジャックは幅広い活動を通じてファゴットの可能性を広げ、山内はフランス国際ジュンヌフルーティストコンクールで第2位入賞を果たしている。

 ステージでは、ハイドンのピアノ三重奏曲第25番「ジプシー・トリオ」を管楽用のアレンジで。さらに、今年生誕100年で、パリに学んだピアソラの「オブリヴィオン」も。ジャックがグリンカのソナタ、山内がドップラー「ハンガリー田園幻想曲」、セシリアがドビュッシー「映像第1集」ほか、各々がソロも披露する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2021年10月号より)

2021.10/22(金)14:00 18:30 日経ホール【配信あり】
問:日経公演事務局03-5227-4227
https://stage.exhn.jp
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