Tag Archive for ピアノ・リサイタル

シプリアン・カツァリス ピアノ・リサイタル

唯一無二の“パートナー”とショパンの佳品へ新たな命を吹き込む  「精神的・肉体的な関係のすべてを共有するパートナー」。知性と技巧、深い精神性に裏付けられた薫り高いプレイで、世界中の聴衆を魅了し続ける名匠、シプリアン・カツァリス。自身にとっての「ピアノ」という存在を、こう表現する。フランス・マルセイユ出身。パリ音楽院在学…

アレクサンダー・クリッヒェル ピアノ・リサイタル

頭脳明晰なピアニストが描くベートーヴェンの名作  ドイツはハンブルク生まれの俊英アレクサンダー・クリッヒェルは各国で引く手数多のピアニストである。数学、生物学、語学でも秀でた能力を発揮する理知的なクリッヒェルは、何よりも音楽に対する情熱が深く熱い。その優れたテクニックは彼の理知的かつ詩情溢れる表現を思いのままに伝え、ソ…

仲道郁代(ピアノ)

音楽家の「十字架」に深く思いを込めて  ピアニスト・仲道郁代が自身の演奏活動40周年と、ベートーヴェンの没後200年を迎える2027年に向けて継続中のプロジェクト「Road to 2027」。第3回は、彼女が「十字架のソナタ」と呼ぶベートーヴェンのピアノ・ソナタ21番「ワルトシュタイン」を軸としたプログラムが演奏される…

雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第21回 牛田智大 ピアノ・リサイタル

ショパンの名曲に酔う凝縮された60分  ランチ・タイム前のひととき、人気アーティストによる演奏を、音楽ライター・山野雄大の軽快な解説をナビゲートに楽しむ、第一生命ホールの「雄大と行く 昼の音楽さんぽ」。2015年4月に日本を代表するチェリストの藤原真理を第1回にスタートしたこの人気企画も6年目を迎える。第21回に登場す…

太田糸音(ピアノ)

溢れんばかりの演奏意欲とチャレンジ精神旺盛な逸材登場  最近、個性的な若手ピアニストの台頭が目立つが、太田糸音もそのひとり。両親ともに音楽家という家庭に育ち、3歳から音楽教室で学び、作曲家になりたいという夢を抱くようになる。やがてひとりでオーケストラのような響きが出せるピアノに魅了される。 「子どものころから楽譜の書き…

東 誠三(ピアノ)

心の奥底に響くラフマニノフとシューベルトの音楽  音楽のもつ瑞々しい生命力を伝える東誠三のピアノ。聴き手の心を揺さぶる彼の生演奏は、鋭い感性とともに、広く深い見識に裏付けされている。今年のリサイタル冒頭で取り上げるのは「鐘」の通り名でも知られるラフマニノフの前奏曲嬰ハ短調。この短い曲が愛される理由について、東は次のよう…

上原彩子(ピアノ)

2022年のデビュー20周年に向けて新たな一歩  10歳の時からロシア人の名教師ヴェラ・ゴルノスタエヴァ女史の教えを受け、2002年のチャイコフスキー国際コンクールで女性として、またアジア人として初めての優勝を飾って以来、上原彩子といえばチャイコフスキーやラフマニノフなどのロシア音楽を得意とするピアニストというイメージ…

原田英代ピアノ・リサイタル 第4回〈統一〉

ドイツとロシアの作品解釈を演奏とレクチャーで深く掘り下げる  原田英代はジュネーヴ国際コンクール最高位、シューベルト国際ピアノコンクール優勝などの入賞歴を誇り、現在はドイツを拠点に活躍するピアニスト。ロシア・ピアニズムの神髄を伝える伝説的指導者、ヴィクトル・メルジャーノフの薫陶を受けた彼女はロシア音楽の正当な継承者であ…

サー・アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル

ブラームス、そしてドイツ音楽の至高を聴く  2019年11月にアンドラーシュ・シフが弾き振りしたベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲演奏を聴いて、彼のリサイタルへの渇望感を覚えた。協奏曲が物足りないのではなく、むしろ逆。各曲の性格に即して吟味された多様な音色と、無用な力の抜けた、それでいて実のある力感と瑞々しさを湛えた名演…

フィリップ・コパチェフスキー ピアノ・リサイタル

ロシアで話題をさらう新鋭ピアニストの来日公演が実現  「有名曲を入れたいんじゃない。ひとつの大きな流れを考えた結果だ」。昨年6月にモスクワで開かれたチャイコフスキー国際コンクールで、ひときわ客席を沸かせたロシアの俊英ピアニスト、フィリップ・コパチェフスキーは言う。  しかし、来日公演に用意したオール・ショパン・プログラ…