俊英のボーダーレスな感性を存分に味わう
音楽ホールとして、初めてリクライニングが可能なシートを設置したHakuju Hallが、2003年の開館直後に始めた「リクライニング・コンサート」。ゆったりと寛ぎながら名演が楽しめるという、新たな音楽との付き合い方を提案し、聴衆からは「普段は気づかない音を発見できる」と好評を得て、このたび150回目を迎える。
その節目には、クラシックを土台としつつ、ボーダーレスな活躍を続ける多才の俊英ピアニスト、中野翔太が登場する。ジュリアード音楽院に学び、ヴァイオリンの巨匠イツァーク・パ―ルマンに室内楽を師事。リサイタル活動や国内外の一線楽団と共演の一方、ジャズ・ピアニストの松永貴志とのデュオや作・編曲なども手掛ける。
今回のステージでは、モーツァルト「幻想曲ニ短調」やラヴェル「水の戯れ」、ケージ「ある風景の中で」から、ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」「サマータイム」、ピアソラ「リベルタンゴ」まで、自身による編曲も交え彩り豊かに披露する。極上の時間が約束されている。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年11月号より)
2019.11/21(木)15:00 19:30 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
https://www.hakujuhall.jp/