ベルリン・フィル 来日公演 記者会見にシュテファン・ドールらが登場!

11月14日から、待望のツアー開始!

左より:エリザベート・ヒルスドルフ、大多亮、アンドレア・ツィーチュマン、フィリップ・ボーネン、シュテファン・ドール

 4年ぶりに来日ツアーを行うベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が11月13日、翌日からのツアー開始を前に都内で記者会見を行った。参加者はアンドレア・ツィーチュマン(財団法人ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 総裁)、シュテファン・ドール(ベルリン・フィル 首席ホルン奏者、楽団楽員代表、財団役員)、フィリップ・ボーネン(ベルリン・フィル ヴァイオリン奏者、楽団メディア代表、財団役員)、エリザベート・ヒルスドルフ(ベルリン・フィル広報部長)、大多亮(フジテレビジョン 専務取締役)の5名。

 今回のツアーは11月14日の高松公演を皮切りに、全国6都市で全10公演を開催。タクトを執るのは、首席指揮者・芸術監督のキリル・ペトレンコ。コンビとしては初の来日で、同楽団の現在の姿を日本のファンに印象付ける貴重な機会となる。

 日本でも言わずと知れた世界的ホルン奏者シュテファン・ドールは、近年のベルリン・フィルとペトレンコについて以下のとおりコメント。
「ペトレンコと我々はこの数年間、オーケストラの核となるレパートリーを集中して取り上げてきました。今回のツアーで演奏するR.シュトラウス『英雄の生涯』もこれまでに複数回演奏していますし、今年はこの作曲家のオペラ《影のない女》も取り上げました。ペトレンコほどR.シュトラウスを丁寧に解釈する指揮者はいないのではないかと思います」

Stefan Dohr

 ペトレンコのストイックな姿勢についてアンドレア・ツィーチュマンは、
「今まで予定時間よりも早くリハーサルが終わったことは1度もありません。大抵の場合『少しでも長くリハーサルしたい』そういう気持ちで溢れていて、常に限界を突破しようと試みていることが伝わってきます。そして、これまで出会ったアーティストの中でも最も誠実な方だと思います。音楽的に素晴らしいのは言うまでもないですが、控えめで、人間的に本当に素晴らしい方です。
 一方で、社会的なテーマに対しても真剣に向き合い、貢献しています。国連の難民支援にも積極的に関わるなど、芸術家としての素晴らしい面が一方にあり、もう一方は社会貢献をする方であるという、二つの側面を合わせもつ、本当に素晴らしい方です」

Andrea Zietzschmann

 ベルリン・フィルとキリル・ペトレンコによる国際的なコミュニティ・プロジェクト「Be Phil オーケストラ」は、サントリーホールでのツアー最終公演の夜に開催される。オーディションで選ばれた94名のアマチュア音楽家が、樫本大進らベルリン・フィルのメンバーと同じステージに立ち、キリル・ペトレンコの指揮のもと演奏する。
 ツィーチュマンによると、18歳から67歳まで、1200名もの応募があったという。
「『Be Phil オーケストラ』をドイツ以外で開催するのは日本が初めてです。このプロジェクトを通じて、日本に住む音楽愛好家の皆様との繋がりを深め、多くの方に音楽を届けたいという思いがありました。ペトレンコにとっても皆様との交流はとても大切で、パッションに満ちたアマチュア音楽家の皆様と一緒に音楽作りができることを、マエストロもとても楽しみにしています」

 会見ではペトレンコからのビデオメッセージも放送された。
「2017年にバイエルン国立歌劇場と日本を訪れて、日本という国に本当に魅了されました。今回、私のオーケストラであるベルリン・フィルと初めて日本に行けることを本当に嬉しく思います。
 17年は東京にしか滞在できませんでしたが、今回は東京以外の街にも伺います。いずれも私が行ったことのない街ですので、いろいろなお客様に会い、文化に触れられることを今から本当に楽しみにしています。そういう意味では私にとって「教養の旅」となるでしょう。
 そして『Be Phil』に参加する皆さんに会うのも今からとても楽しみです。このプロジェクトを機に、ぜひ私たちの音楽を、日本でももっと楽しんでいただきたい。モーツァルト、シュトラウス、レーガーやベルクなどを日本で広めていきたい。演奏家の皆さんには、コンサートで取り上げていただきたいと思っています。このように、私たちの文化がさらに日本の皆様の間で広まれば、私たちのミッションも満たすことができると思います」

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演 指揮 キリル・ペトレンコ

2023.11/14(火) レクザムホール(香川県県民ホール)【A】
11/16(木) 愛知県芸術劇場 コンサートホール【B】
11/18(土) 兵庫/アクリエひめじ(完売)【A】
11/19(日) 大阪/フェスティバルホール【B】
11/20(月)【B】、11/23(木・祝)【B】、11/24(金)【A】、11/25(土)【B】 11/26(日)【A】 サントリーホール(完売)
11/21(火) ミューザ川崎シンフォニーホール(完売)【A】

■プログラムA
モーツァルト:交響曲第29番 イ長調 K.201
Mozart:Symphony No.29 in A major, K.201
ベルク:オーケストラのための3つの小品 op.6
Berg:Three Pieces for Orchestra, op.6
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op.98
Brahms:Symphony No.4 in E minor, op.98

■プログラムB
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ op.132
Reger:Variations and Fugue on a Theme of Mozart, op.132
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 op.40
R.Strauss:“Ein Heldenleben“, tone poem op.40

問:クラシック事務局0570-012-666 
https://www.fujitv.co.jp/events/berlin-phil/

※各公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。

Be Phil オーケストラ

11/26(日)19:00 サントリーホール
管弦楽:Be Phil オーケストラ*
*オーディションにより選ばれた日本に居住するアマチュア音楽家約100名

指揮/
ラファエル・ヘーガー(ブラームス) Raphael Haeger, conductor/Brahms
キリル・ペトレンコ(プロコフィエフ) Kirill Petrenko, conductor/Prokofiev

ソリスト/
樫本大進(ヴァイオリン/ブラームス) Daishin Kashimoto, Violin/Brahms
ルートヴィヒ・クヴァント(チェロ/ブラームス) Ludwig Quandt, Violincello/Brahms

曲目/
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 op.102
プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」組曲第1番 op.64bis、第2番 op.64terより
1.モンタギュー家とキャピュレット家(第2番)
2.少女ジュリエット(第2番)
3.僧ローレンス(第2番)
4.踊り(第2番)
5.仮面(第1番)
6.ロメオとジュリエット(第1番)
7.タイボルトの死(第1番)

問:クラシック事務局0570-012-666 
https://www.fujitv.co.jp/events/berlin-phil/