ロン=ティボー国際コンクールでキム・セヒョンが優勝、神原雅治は第4位

Saehyun KIM ©Corentin Schimel – Fondation Long-Thibaud

 3月25日から行われていたロン=ティボー国際コンクール(主催:ロン=ティボー財団)は、現地時間の30日、パリのオペラ・コミーク座でファイナルの審査が行われ、5人のピアニストがバスティアン・スティル指揮 ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団との共演で協奏曲を演奏。ラフマニノフの第3番を演奏したキム・セヒョン(韓国)が優勝した。第2位は該当者なしで、第3位に前回(2022)の覇者、イ・ヒョクの実弟イ・ヒョ。日本勢で唯一ファイナルに駒を進めていた神原雅治は第4位に入賞した。エヴァ・ポブウォツカ、パヴェル・ギリロフ、マルク・ラフォレら10名が審査にあたった。

左より)Tiankun MA、Hyo LEE、Saehyun KIM、Eric GUO、Masaharu KAMBARA
©Corentin Schimel – Fondation Long-Thibaud

◎ロン=ティボー国際コンクール ピアノ 2025最終結果
第1位・聴衆賞 キム・セヒョン Saehyun KIM(韓国/17歳)
第2位 該当者なし
第3位 イ・ヒョ Hyo LEE(韓国/17歳)
第4位 神原雅治 Masaharu KAMBARA(日本/21歳)/マ・ティアンクン Tiankun MA(中国/17歳)
第5位 エリック・グオ Eric GUO(カナダ/22歳)
※年齢は審査時

審査員たち ©Corentin Schimel – Fondation Long-Thibaud

 今大会には、世界18ヵ国から126名がエントリー。そのうち32名が予選ラウンドに出場した。予選、セミファイナルを経て、頂点に立ったソウル出身のキム・セヒョンは、2007年生まれ。現在はボストンを拠点としている。2023年に、若いアーティストのためのクリーヴランド国際ピアノ・コンクールで優勝。また、若い音楽家のためのチャイコフスキー・オンライン・ピアノ国際コンクールでも第2位に入賞している。現在は、ハーバード大学とニューイングランド音楽院の共同学位プログラムに在籍し、英文学と音楽を学ぶ。日本では、2023年にヤマハホールでの「Yamaha Rising Pianists Concert」に日本の若手ピアニストたちとともに出演。今年6月の仙台国際音楽コンクール ピアノ部門には、2022年大会に続き再びエントリーしている。

Masaharu KAMBARA ©Corentin Schimel – Fondation Long-Thibaud

 第4位に入賞した神原雅治は、岐阜市出身の22歳。名古屋市立菊里高等学校音楽科を経て、現在、名古屋音楽大学・ピアノ演奏家コース4年に在学中。2022-23年には独エッセンのフォルクヴァンク芸術大学にも短期留学した。幼少期より国内のコンクールで頭角を現し、2022年、仙台国際音楽コンクールで審査員奨励賞、23年にはハンス・フォン・ビューロー国際コンクールで第3位、およびピティナ・ピアノコンペティション特級で銅賞を受賞するなど、活躍目覚ましい若手ピアニストの一人。現在は、関本昌平、清水皇樹に師事している。ファイナルでは、ブラームスの大作、力強さと繊細な抒情性を併せ持つピアノ協奏曲第1番で、文字通り渾身の演奏を披露。作品のもつ激しい感情の起伏を壮大なスケールで描き出し、強い印象を残した。神原は、4月23日から始まる第19回ショパン国際ピアノコンクール予備予選にも参加予定。今後の活躍が期待される。

Masaharu KAMBARA ©Corentin Schimel – Fondation Long-Thibaud

 ファイナルに進めなかった出場者のなかから、優れた演奏を聴かせたピアニストとして、セミファイナルまで進出した永康毅も授賞式後のガラ・コンサートに招かれ、演奏を披露した。

©Corentin Schimel – Fondation Long-Thibaud

Concours International Long-Thibaud
https://www.long-thibaud.org