Tag Archive for 新日本フィルハーモニー交響楽団

すみだ平和祈念音楽祭2019

5つの公演で平和への祈りを捧ぐ  現在の墨田区の一帯は関東大震災、そして東京大空襲と前世紀に二度、焼け野原になっている。いまは賑やかな錦糸町駅の周辺でも多くの人が亡くなった。平和とは皆が力を合わせ絶えず築き保ち続けていかなければならないもの――この記憶と教訓を後世に伝えていくことは、あらゆる世代の責任であろう。  東京…

ヒュー・ウルフ(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

輝かしいファンファーレが鳴り響くコープランド祭り!  新日本フィルの記念すべき第600回定期演奏会は、なんと、オール・コープランド・プログラム。20世紀アメリカを代表する作曲家に光を当てる。曲は「市民のためのファンファーレ」、クラリネット協奏曲、交響曲第3番。セント・ポール室内管弦楽団音楽監督他のポストを歴任し、現在は…

【CD】オーボエとイングリッシュホルンのために/池田昭子&金子亜未&和久井仁

N響の奏者2人と弟子にあたる新日本フィル首席奏者のトリオによる初のCD。ベートーヴェンの2曲を含む全てがオーボエ2本+イングリッシュホルンのオリジナル作品だが、この編成の曲がこれだけ書かれている事実を充分納得させる好アルバムだ。冒頭のカーの作品から妙なる音色とその交錯に引き込まれ、ボザの作品のまさに牧童の笛の如き素朴な…

ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

熟練の技で際立つ若きチャイコフスキーとショパンの旋律美  1947年生まれの名匠ヤン・パスカル・トルトゥリエが、1月に新日本フィルの指揮台に立つ。20世紀の代表的な名チェリスト、ポール・トルトゥリエの息子で、ヴァイオリニストとして活躍しながら指揮者としてもその才能を発揮。マンチェスターのBBCフィルハーモニックの首席指…

新日本フィルが2019/20シーズンラインナップを発表

 新日本フィルハーモニー交響楽団が2019/20シーズン(2019年9月〜20年7月)定期演奏会年間プログラム速報を発表した。  9月初旬、就任4年目を迎える音楽監督・上岡敏之によるブルックナー交響曲第7番で新シーズンが開幕(2019.9/5,9/8)。上岡は、このほかシューベルト「未完成」とモーツァルト「レクイエム」…

ローレンス・フォスター(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

巨匠の滋味溢れるサウンドと新鋭のフレッシュなピアニズム  すごく個性的というわけではないけれど、いつも音楽がしっかりと拵えてあって、聴衆の期待を裏切らない職人的なアーティストは、年を重ねるほどにいっそう味わいを増すものだ。ローレンス・フォスターはまさにこうしたタイプだろう。指揮者デビューは18歳。そこから数多くのオケや…

ファジル・サイ(ピアノ/作曲)

異能の音楽家が自作のシンフォニーついて語る  類まれなる才能を発揮し、ピアニストとして作曲家として世界各地で活発な活動を展開しているファジル・サイが、自作の交響曲第2番「メソポタミア」の日本初演を「ファジル・サイ&新日本フィルハーモニー交響楽団」で行う。サイは同公演でベートーヴェン「皇帝」のソリストも務め、「メソポタミ…

【SACD】チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 他 /上岡敏之&新日本フィル

 上岡&新日本フィルの5枚目のCD。今回も「既成概念を排し、一から楽譜を読み直して音にする」という上岡のポリシーを如実に反映した、鮮度の高い演奏が展開されている。「死の島」は、各音が有機的に綾なす精緻かつ艶やかな好演。「悲愴」は、冒頭から(最後まで)1音1フレーズが再創出され、ベタな民族色や大仰さなど皆無の凄絶な表現が…

ハンヌ・リントゥ(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

奥深きフィンランドの音楽の森へ  シベリウス生誕150周年であった2015年、ハンヌ・リントゥは、すみだトリフォニーホールで、新日本フィルおよびフィンランド放送交響楽団を相手にシベリウス交響曲全曲演奏会を指揮した。今回の新日本フィルの定期演奏会への登場はそのアンコールともいえよう。  リントゥは、1967年、フィンラン…

ウェスタ川越「オーケストラとめぐる旅」第1回 鈴木優人(指揮) 読売日本交響楽団

名曲がいざなうオーケストラとの旅  2015年に川越駅西口にオープンしたウェスタ川越。1712席を備えた大ホールは最新鋭のシステムを完備し、環境にも出演者にも優しい次世代ホールとしての機能をもつ。音響のすばらしさも特筆すべきだ。  その大ホールにおいて各国を旅するような3回のシリーズが行われる。題して「オーケストラとめ…