Tag Archive for チェンバロ

【CD】クロード=ベニーニュ・バルバトル:クラヴサン曲集第1巻全曲/西山まりえ

 古楽の精鋭集団「アントネッロ」のメンバーで、チェンバロ&ヒストリカル・ハープ奏者として活躍する西山まりえ。8年ぶりのソロ・アルバムでは、マリー・アントワネットの師としても知られる、バルバトルのクラヴサン曲集第1巻の全曲録音に挑んだ。西山は2つの音律を使い分け、歴史的資料を解析してレジストレーションにも細かな気遣いを施…

【CD】バッハ:ゴルトベルク変奏曲/水永牧子

 水永牧子久々の新譜『ゴルトベルク変奏曲』は一言で言うと「面白くて聴き易い」演奏(勿論良い意味で)。即興的なリズムの揺らぎや意図的な右手と左手の「ズレ」、多彩な装飾音(例えば終曲の主題の再現!)、2段鍵盤とリュート・ストップの使用による驚くべき多彩な音色の表出…。昨今では半ば常識と化している反復も省略していることが多く…

アンドレアス・シュタイアー プロジェクト10 アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ)

バッハと偉大なる先駆者たち――鍵盤語法の多様性を探る  歴史的鍵盤楽器の世界的な達人、アンドレアス・シュタイアーが、トッパンホールで遂行中のプロジェクトの第10回目が12月に開催される。バッハが“鍵盤音楽の集大成”としてしたためた「平均律クラヴィーア曲集」を軸に、多様な側面からその源流を探り、さらに未来へと至る、200…

トリフォニーホール 《ゴルトベルク変奏曲》2018 マハン・エスファハニ チェンバロ・リサイタル 《ゴルトベルク変奏曲》

新たな可能性への扉を開く俊英  「チェンバロをピアノと比較するのでなく、独立した楽器として見てほしい。そして、いつか主流の楽器となれれば…」と折に触れて力説する、マハン・エスファハニ。繊細かつ躍動的な快演で、“新世代の旗手”と目される俊英チェンバリストが、鍵盤作品の最高峰であるバッハ「ゴルトベルク変奏曲」を軸に、バロッ…

【CD】リコーダーとチェンバロによる J.S.バッハ 6つのソナタ/根岸基夫&鈴木理賀

 本来、2つの上声による旋律と、通奏低音のために書かれる「トリオ・ソナタ」。バッハは40代の時、この役割をそれぞれ右手と左手、足鍵盤(ペダル)に当てはめ、オルガンのための全6曲に仕立てた。これらはアンサンブル編曲での演奏機会も多いが、当盤はリコーダーとオブリガート・チェンバロによる録音。だが、機械的に3声を1+2声に分…

小林道夫(チェンバロ)

名匠が5年ぶりに対峙するバッハの奥深き世界  我が国の歴史的鍵盤楽器のパイオニアである小林道夫が、5年ぶりとなる新録音『J.S.バッハ:インヴェンションとシンフォニア』(マイスター・ミュージック)を発表する。溢れるような音楽への愛情によって、バッハが子弟への教育を第一の目的に書いた“練習曲”から現れ出でる、限りない魅力…

渡邊順生(チェンバロ)

旧知の仲の名匠2人がバッハで共演  現代日本を代表するチェンバロ奏者・渡邊順生が11月、バルトルド・クイケンとともに、J.S.バッハのフルート作品全曲演奏会を開く。クイケン兄弟との交流は、1970年代にアムステルダムのグスタフ・レオンハルトのもとで学んでいた頃からだそう。 「だからもう40年以上。私のオランダ留学と同じ…

銀座ぶらっとコンサート #126 西山まりえの歴女楽 Vol.5 アルバ公爵夫人〜スペイン情熱の恋物語

ゴヤのパトロンだった“美魔女”にフォーカス  官能的な肢体と、謎めいた視線。スペイン最大の画家、フランシスコ・デ・ゴヤの作品に登場する黒髪の美女、アルバ公爵夫人カイエターナ。楽壇きっての“歴女”と称される西山まりえが、歴史に名を残すヒーローやヒロインの人物像を、チェンバロやヒストリカル・ハープで綴ってゆくシリーズの第5…

鈴木優人(調布国際音楽祭エグゼクティブ・プロデューサー)

国内外に強くアピールする音楽祭を目指して  今年で5年目を迎える調布音楽祭は「調布国際音楽祭」と“国際”を加えた名称に変更した。しかし、同音楽祭は当初より、世界的に評価の高いバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)を中核とし、海外からのアーティストを数多く迎えている。  「僕としては初めから“国際”を意識していましたし、…

紀尾井午後の音楽会 花鳥風月 其の弐

邦楽と洋楽を一度に楽しむ贅沢  本誌の読者なら、東京・四谷の紀尾井ホールはよくご存知だろう。何度もコンサートに出かけている人も多いはず。でも、同じ建物の5階にある小ホールを訪れたことがある人となると、ぐっと少なくなるのでは。客席数250席の紀尾井小ホールは、貴重な邦楽専用ホール。東京の邦楽コンサートの中心地のひとつとな…