3月の世田谷区民会館オープニングイベントは、バッティストーニ&東京フィルが登場するとっておきの2days

左より:アンドレア・バッティストーニ ©上野隆文/三浦章宏 ©YUJI HORI/出口大地 ©hiro.pberg_berlin

 昨年9月に大規模リニューアルを終えた世田谷区民会館。杮落しから始まったオープニングイベントもこの3月に完結する。トリを飾る2公演はせたがやジュニアオーケストラと東京フィルハーモニー交響楽団による演奏会だ。

 3月15日にはまず東京フィルが首席指揮者アンドレア・バッティストーニの指揮で特別演奏会を開催、新ホールを豪快なサウンドで満たす。ストラヴィンスキー「火の鳥」をメインに、コンサートマスターの三浦章宏がソリストを務めるベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲などが演奏される。

東京フィルハーモニー交響楽団 ©上野隆文

 せたがやジュニアオーケストラは2010年に作曲家・池辺晋一郎(同団音楽監督)の提唱で発足、毎年同館で定期演奏会を開いてきた。20年から東京フィル団員が指導にあたってきた経緯もあり今回の演奏会となったわけだが、翌16日にはジュニアたちがスペシャルな陣容で特別演奏会を開く。前半は第17回ハチャトゥリアン国際コンクールで日本人初優勝を果たした出口大地が、「剣の舞」をはじめとするハチャトゥリアン作品を指揮。出口は昨年3月の定期にも出演し、ジュニアメンバーが強い絆を感じている指揮者だ。後半は東京フィル団員が加わり、バッティストーニの指揮のもとチャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」ほかを演奏する。

せたがやジュニアオーケストラ ©鈴木義明

 地域の文化会館で、ジュニアたちが、家族や地域住民たちの支えで演奏する——その輪にさらに一流アーティストが加わる。子どもたちは可能性の宝庫。感動のケミストリーが待っている。
文:江藤光紀
(ぶらあぼ2025年2月号より)

【指揮者変更】
首席指揮者アンドレア・バッティストーニは、2025年1月のケガ(右肩前方脱臼)の回復の遅れのため、医師の診断により出演できなくなりました。
代わりましてケンショウ・ワタナベが出演します。
詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。(3/5主催者発表)

世田谷区民会館オープニングイベント
東京フィルハーモニー交響楽団 開館記念特別演奏会

2025.3/15(土)16:00 世田谷区民会館
せたがやジュニアオーケストラ 特別演奏会
2025.3/16(日)15:00 世田谷区民会館
問:せたがや文化財団 音楽事業部03-5432-1535 
https://www.setagayamusic-pd.com