新春特集〜オーケストラとシェフのステキな関係

 日本で唯一のクラシック音楽専門TVチャンネルクラシカ・ジャパンは、この1月、「オーケストラとシェフのステキな関係」と題して新春特集を組んでいる。そのなかから、注目の番組を紹介する。

◆ティーレマン「ジルヴェスター・コンサート2016」
初回放送1月14日(日) 21:00〜22:45

(c)Matthias Creutziger

(c)Matthias Creutziger

 2012年、クリスティアン・ティーレマンが首席指揮者に就任して以来、ドイツ屈指の名コンビとして快進撃を続けるティーレマンとシュターツカペレ・ドレスデン。ここでは、首席指揮者就任5シーズン目となる2016年のジルヴェスター・コンサートの模様が放送される。

 ジルヴェスターにふさわしく、『ドンナ・ディアナ』序曲で華やかに始まった演奏会は、当代最高のヴァイオリニスト、ニコライ・ズナイダーがブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番やクライスラーの名品で華を添える。そして、チャイコフスキーの幻想序曲『ロメオとジュリエット』でじっくりと音楽に浸ったあとは、ロッシーニの『ウィリアム・テル』序曲やスッペの『軽騎兵』序曲で大盛り上がり。
 曲や場面ごとに照明の色が変わるジルヴェスターならではの演出も楽しく、美しいゼンパーオーパーの内装とともに、目でも耳でも楽しめる、華やかなガラ・コンサートだ。

[演目]エミール・ニコラウス・フォン・レズニチェク:歌劇『ドンナ・ディアナ』序曲、マックス・ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』(1880年第3稿)、フリッツ・クライスラー:『愛の悲しみ』『美しきロスマリン』、ジョアキーノ・ロッシーニ:歌劇『ウィリアム・テル』序曲、マヌエル・ポンセ:エストレリータ、フランツ・フォン・スッペ:喜歌劇『軽騎兵』序曲
[指揮]クリスティアン・ティーレマン
[演奏]シュターツカペレ・ドレスデン、ニコライ・ズナイダー(ヴァイオリン)
[収録]2016年12月30日ゼンパーオーパー(ドレスデン)

◆ゲルギエフが蘇らせたストラヴィンスキー『葬送の歌』
初回放送1月21日(日) 21:00〜22:45

Opening of the Year of Igor Stravinsky by Valentin Baranovsky (c) State AC

Opening of the Year of Igor Stravinsky by Valentin Baranovsky (c) State AC

 2015年9月、失われたとみられていたストラヴィンスキーの幻の作品《葬送の歌 Funeral Song (Pogrebal’naya Pesnya) 》の楽譜がサンクトペテルブルク音楽院で見つかった。このニュースは大きな話題となり世界を駆け巡ったが、その翌年の16年12月2日、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場で、ヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団が蘇演した。初演から実に1世紀以上を経た歴史的な出来事となった公演が日本初放送となる。

 《葬送の歌》(1908)は、師リムスキー=コルサコフ(1844-1908)への追悼曲としてストラヴィンスキーが26歳で作曲した、演奏時間12分ほどのオーケストラ作品。1908年初演の《花火》や《幻想的スケルツォ》と、1910年初演の《火の鳥》の間に作曲されたもので、作品番号5とされている。

 音楽院の倉庫の移転のために楽譜を整理していた音楽学者ナタリア・ブラギンスカヤ博士らによって奇跡的に発見された手稿はパート譜のみであったため、ブラギンスカヤ博士らを中心とする同音楽院がパート譜からスコアを復元した。

 当日はストラヴィンスキー生誕135年を記念するオープニング・コンサートとして、《葬送の歌》のほか、《火の鳥》、リムスキー=コルサコフの組曲《見えない町キーテジの物語》が演奏されている。

[演目]リムスキー=コルサコフ:歌劇『見えざる町キーテジと聖女フェヴォローニャの物語』〜組曲、イーゴリ・ストラヴィンスキー:葬送の歌Op.5/バレエ『火の鳥』
[指揮]ヴァレリー・ゲルギエフ
[演奏]マリインスキー歌劇場管弦楽団
[収録]2016年12月2日マリインスキー劇場コンサートホール(サンクトペテルブルク)

◆ヤンソンス&バイエルン放送響「パリ・コンサート」2017
初回放送1月28日(日) 21:00〜22:40

(c)Peter Meisel

(c)Peter Meisel

 2015年1月にパリに誕生した、パリ管弦楽団の新本拠地でもあるコンサートホール、フィルハーモニー・ド・パリ(Philharmonie de Paris)に、マリス・ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団が登場。メゾソプラノのゲルヒルト・ロンベルガーによるマーラーの『亡き子をしのぶ歌』に、メインはヤンソンスの得意演目、ラフマニノフ最後の作品『交響的舞曲(シンフォニック・ダンス)』とバルトークの組曲『中国の不思議な役人』。
 特にラフマニノフとバルトークは、オーケストラの技量を存分に発揮した躍動感あふれる演奏で、現代のオーケストラ表現の極みを披露。埋もれがちな音の動きが強奏の瞬間でも浮かび上がる様は圧巻で、絶妙なバランスと音色の感覚はまさにヤンソンスの真骨頂だ。

[演目]ウラディミール・ゾンマー:アンティゴネ、グスタフ・マーラー:亡き子をしのぶ歌(第1曲「いま太陽は明るく昇る」第2曲「なぜあんなに暗い炎を」第3曲「おまえのお母さんが部屋に入ってくるとき」第4曲「子供たちは外に出かけただけなのだ」第5曲「こんな天気、こんな嵐の日には」フリードリヒ・リュッケルト詩)セルゲイ・ラフマニノフ:交響的舞曲(シンフォニック・ダンス)Op.45、フランツ・ペーター・シューベルト:楽興の時D.780,Op.94〜第3番ヘ短調、バルトーク・ベラ:組曲『中国の不思議な役人』Op.19,Sz.73〜終曲
[指揮]マリス・ヤンソンス
[演奏]バイエルン放送交響楽団、ゲルヒルト・ロンベルガー(メゾ・ソプラノ)
[収録]2017年1月31日フィルハーモニー・ド・パリ

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