2024年7月で開館20周年を迎えるミューザ川崎シンフォニーホールが、次年度の主催公演ラインアップを発表した。
まず目を引くのが、世界最高峰のオーケストラによる「スペシャル・オーケストラ・シリーズ」。トゥガン・ソヒエフとの名演が記憶に新しいウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が再来日(11/7 出演者調整中)。そして、「世界最高のホール」とミューザを愛するサー・サイモン・ラトルがバイエルン放送交響楽団とともに登場する(11/24)。22年の《サロメ》、今年の《エレクトラ》も絶賛されたジョナサン・ノット&東京交響楽団は、開館20周年記念公演としてR.シュトラウス《ばらの騎士》(演奏会形式)を上演(12/15)。見逃せない3公演がそろう。
その他は、創立50周年を迎えた古楽アカペラアンサンブル、タリス・スコラーズ(7/6)、若き鬼才サントゥ=マティアス・ロウヴァリが率いるフィルハーモニア管弦楽団(25.1/24)、現代最高の鍵盤奏者との呼び声も高いサー・アンドラーシュ・シフと彼が創設した室内アンサンブル「カペラ・アンドレア・バルカ」(25.3/21)にも注目だ。
24年末での引退を表明している井上道義が、盟友・森山開次(演出)とともに臨む全国共同制作オペラ《ラ・ボエーム》(11/2)も必見。
フランチャイズオーケストラの東響による「名曲全集」(全10回)、「モーツァルト・マチネ」(全4回)には音楽監督のノットをはじめ、桂冠指揮者のユベール・スダーン、同ホールアドバイザーでもある秋山和慶、正指揮者の原田慶太楼に元首席客演指揮者クシシュトフ・ウルバンスキ、新進の出口大地らが登壇する。
川崎の夏の風物詩「フェスタサマーミューザ KAWASAKI」は2024年度も開催(7/27~8/12)。
その他、4人のホールアドバイザー(秋山和慶:指揮、宮本貴奈:ピアノ/作編曲、松居直美:オルガン、小川典子:ピアノ)による「ホールアドバイザー企画」、ジャンルを超えた共演が楽しめる「MUZA スペシャル・ナイトコンサート」、川崎市出身の小川がライフワークとする自閉症者とその家族のためのコンサート「ジェイミーのコンサート」(4/4)なども行われる。
ミューザ川崎シンフォニーホール
https://www.kawasaki-sym-hall.jp