エルデーディ弦楽四重奏団

ベートーヴェン後期ツィクルス、いよいよ完結

C)成澤 稔

 大胆な試みの末、楽聖が辿り着いた終着点とは。エルデーディ弦楽四重奏団が、4年をかけて取り組んできたシリーズ「弦楽四重奏のみに託されたベートーヴェン最晩年の高貴なるメッセージ」が、いよいよ大団円へ。掉尾を飾るのは、古典的な4楽章形式に回帰しつつも、変化に富み、謎多き最終作「第16番」となる。
 「明るさやジョークのようなものが散りばめられているかと思えば、第3楽章などは、後期作品にしかない深みを持ち、興味は尽きない」とヴァイオリンの蒲生克郷。1989年に東京藝大出身者で結成して以来、国内外で活躍する彼らにあって、後期作品は「何度弾いても、毎回発見があり、色々な部分が見えてくる」と語る。
 今回は、バルトークの第6番に、ハイドンの「雲がゆくまで待とう」こと第82番と、それぞれ完結された弦楽四重奏曲としては、やはり最後となった作品を併演。「バルトークの第6番は、内面をより深く表現している曲」と、ヴァイオリンの花崎淳生(あつみ)。「ハイドンの第82番は斬新なところもあり、ベートーヴェンの影響かも…」と蒲生も言う。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年1月号より)

弦楽四重奏のみに託されたベートーヴェン最晩年の高貴なるメッセージ Ⅳ
2018.2/18(日)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net/