Tag Archive for 森谷真理

アーティストメッセージ(66)〜森谷真理(ソプラノ)

 7月に出演する予定だった東京二期会《ルル》の題名役をはじめ、準備していた本番のほとんどがなくなりました。「がっかりした」ということはないのですが、ただ、やはり仕事に追われていたというか、期限のようなものに区切られて、そこに向かうことが中心になっていた自分に気がつきました。  それに対して、この数ヵ月は、本当に自分の求…

高橋 維(ソプラノ)

変身願望の強いソプラノがルチア像をどう歌い演じるのか、必見の舞台  ソプラノの高橋維は、《魔笛》の夜の女王や《天国と地獄》のユリディスといった役柄で評価される、冴えた響きの美声でコロラトゥーラの技を操る期待の新星である。この11月には、日生劇場のドニゼッティ《ランメルモールのルチア》で政略結婚の犠牲になるヒロインのルチ…

藤沢市民オペラ 2018-2020シーズン 《湖上の美人》(演奏会形式)

ベルカントの饗宴! ロッシーニの傑作を日本初演  角笛を模すホルンの音と、仕事に向かう羊飼いたちの声が響きあう夜明け。やがて、霧の中、小舟で湖を渡る美女のしっとりした歌声が聴こえてくると、北の山国の爽やかな涼気がステージをさらっと吹き抜けるよう。まさしく「空気を音で描写する」大作曲家ならではの雄弁な音運びだろう。  ロ…

第4回 オペラ歌手 紅白対抗歌合戦 〜声魂真剣勝負〜

年末恒例! 熱血オペラティック・バトル  2016年にスタートした「オペラ歌手 紅白対抗歌合戦」もついに4回目に突入。「クラシック音楽界の年に一度の恒例行事として定着させたい」という主催者の想いも、実りつつあると言っていいだろう。まだご存じではない方のために説明すると、大晦日の夜、家族揃ってテレビの前で観戦するのが正し…

【レポート】武蔵野音楽大学 管弦楽団合唱団演奏会「荘厳ミサ曲」リハーサル取材

若い学生たちが巨匠のタクトで ベートーヴェン「荘厳ミサ曲」に挑む    今年創立90周年を迎えた武蔵野音楽学園。初期には武蔵野音楽学校として認可され、戦後には音楽大学音楽学部としていち早く設置認可されるなど、昭和初期から激動の時代を乗り越え、永く日本の音楽界の重要な礎となってきた学び舎であり、ここから巣立った名音楽家も…

第9回 立川オペラ愛好会 ガラコンサート「名歌手たちの夢の饗宴」

日本人歌手の最高峰を“いま聴きたい”役で!  「夢の饗宴」── 時に大げさに響くキャッチも、このキャストと曲目ならしっくりくる。例年、日本を代表する歌手たちが歌い、西東京のオペラの風物詩として定着した立川オペラ愛好会主催のガラコンサートだが、今年はとりわけ豪華である。  第1部はヴェルディ《イル・トロヴァトーレ》ハイラ…

びわ湖ホール プロデュースオペラ ワーグナー《神々の黄昏》制作発表

「びわ湖リング」がいよいよ来年3月7日、8日に行われる《神々の黄昏》の上演でフィナーレを迎える。びわ湖ホールが「プロデュースオペラ」として年1回制作してきたワーグナー《ニーベルングの指環》の第3日で“最終作”だ。2017年の序夜《ラインの黄金》に続いて、19年の第2夜《ジークフリート》も三菱UFJ信託音楽賞を受賞し、こ…

王子ホール + 観世宗家監修 「はごろも」〜銀座の飛翔

能と西洋音楽の新たなる融合  「羽衣伝説」は、民話や童話などで多くの日本人が幼い頃から親しんできた物語であるだけでなく、室町時代から現代まで上演され続けている能の人気演目でもある。三保の松原の松の木に美しい羽衣がかかっていて、それをみつけた漁師の前に天女が現れ、「それは自分の羽衣だから返してほしい」というが漁師は返そう…

鈴木優人 (調布国際音楽祭 エグゼクティブ・プロデューサー)

地元市民とともに成長を重ねてきた音楽祭が今年も華やかに開幕  調布国際音楽祭が今年で7年目を迎える。バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)を中核に、世界的なアーティストから調布市民まで幅広い人々が参加する音楽祭として独特の存在感を放っている。今年も多彩なプログラムが用意されたが、その特徴をエグゼクティブ・プロデューサー…

森谷真理(ソプラノ)

サロメの言葉には嘘がなく、誠実で女性としての潔さを感じるのです  2006年、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場に《魔笛》の夜の女王で鮮烈なデビューを飾った森谷真理。逞しい声音を鋭く操り、コロラトゥーラ・ソプラノの道をひたすら歩むかと思いきや、19年の彼女はまったく違う境地に到達。日本では、東京二期会で6月に《サロメ》…