New Release Selection

【CD】アズーラ ―イタリアン・リサイタル― /オッタヴィアーノ・クリストーフォリ

 日本フィルのソロトランペット奏者、クリストーフォリのソロCD第2弾。イタリアンなメロディ満載の幻想曲&変奏曲に、おなじみ「夜空のトランペット」、日本人作曲家のオリジナル、ドクシツェル編の日本の歌を交え、コルネットやフリューゲルホルンも用いた、多彩かつ個性的な内容が光っている。明るく艶やかな音色とナチュラルな歌い回しは…

【CD】ライヴ・セレクション/TOKI弦楽四重奏団

 新潟にゆかりのある名手たちが、2003年から活動を継続している「TOKI」。新アルバムは東欧の作曲家たちの「知られざる名曲集」が並ぶ、意義深い1枚。演奏者の作品への共感は深く、個人技もアンサンブルもライヴとは思えない水準で、隠れた佳品の魅力を明らかにする。ドホナーニ16歳でのロマンティックな六重奏曲がこれほどの好演で…

【CD】羽田健太郎:交響曲 宇宙戦艦ヤマト/大友直人&東響

 ハネケンの愛称で親しまれた羽田健太郎が心血を注ぎ、35歳で書き上げた交響曲「宇宙戦艦ヤマト」の新録音が、作曲から35年を経てリリースされた。ヤマトの名場面を彩ったテーマを雄大な管弦楽・伝統的な形式に移しかえた力作を、初演を担当した大友直人がすっきりと再現。イスカンダルのテーマのヴォカリーズは、新時代の歌姫・小林沙羅。…

【CD】Les Monologues(レ・モノローグ) 無伴奏チェロと無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための作品集/島根朋史

 バロック・チェロとヴィオラ・ダ・ガンバ。同様に座って両足で楽器を挟むため、その弾き分けは容易に思えて、調弦や弓の運び、何よりも音楽創りの思想が全く異なり、実は非常に難しい。しかし、東京藝大・同大学院やフランスに学び、2つの楽器とモダンを操る“三刀流”の俊英・島根朋史は、あえてこの課題に挑む。17世紀フランスの謎多き鬼…

【SACD】ハイドン:交響曲集Vol.7/飯森範親&日本センチュリー響

 飯森範親と日本センチュリー響のハイドン全集第7弾。モダン楽器を使いながら、歴史的情報を取り入れ、チェンバロも通奏低音で使う。斬新で現代的なハイドン。アンサンブルは上質で、透明な響きが美しい。交響曲第37番は最初期の作品だが、転調や対比の構築に後年の作品を予感させる。第78番は中期のハ短調作品で、管楽器の扱いが巧みで、…

【CD】山本裕之作品集 輪郭主義

 ある楽器がピアノの音に対して四分音をぶつけると、なぜか本来調律が固定されているはずのピアノの音が狂ったように「ずれて」聴こえる。この現象の追求のため山本裕之がベリオの「セクエンツァ」シリーズよろしく様々な楽器を用いて不定期な連作としたのが「輪郭主義」。実際、これを聴くと相当にたまげる。楽器によってその“狂い具合”に差…

【CD】R.シュトラウス:英雄の生涯、リムスキー=コルサコフ:シェエラザード/川瀬賢太郎&神奈川フィル

 常任指揮者・川瀬賢太郎と神奈川フィルによる、管弦楽法の大家ふたりの名作集にして、同楽団の名コンサートマスターふたりをクローズアップする好企画。川瀬は颯爽とオケをドライヴしながら、込み入ったテクスチュアは美しく聴かせて、清潔かつ華麗な音色で好演を作り上げる。「英雄の生涯」の﨑谷直人は、透明感のある丁寧なソロで聡明な「英…

【CD】France Romance/福間洸太朗

 福間洸太朗が、自身のピアノ人生における重要な出来事とゆかりのフランス音楽を集めたアルバム。自ら編曲を手がけた「ラ・ヴァルス」や「ジュ・トゥ・ヴ」は、品の良さが保たれつつ、ピアノならではのハーモニーの厚みと色彩が楽しめる。福間も協力して楽譜が出版されたワイセンベルク「シャルル・トレネによる6つの歌の編曲」は、親しみやす…

【CD】流れよ 私の涙〜ジョン・ダウランド リュートソング集〜/小倉麻矢&つのだたかし

 言葉を語り、“うたうたい”を自称する小倉麻矢。イギリス古謡に惹かれて、ロンドン王立音楽大学に学んだ。そのファーストアルバムは、つのだたかしのリュートを伴ってのダウランドのリュートソング集。温かく、しっとりとした湿り気を包含した小倉の声と、一つひとつの言葉に魂を込めた歌いまわしは、これらの楽曲が湛える独特のメランコリー…

【CD】第10回 浜松国際ピアノコンクール2018

 2018年11月に行われた第10回浜松国際ピアノコンクール。第1位から6位の入賞者、奨励賞そして日本人作品最優秀演奏賞、計8名の演奏のハイライトが2枚組のCDでリリースされた。優勝したトルコ出身のジャン・チャクムルの演奏からはショパンの幻想ポロネーズ、モーツァルトのピアノ四重奏曲第1番、そして鬼気迫るリストの協奏曲第…