GVIDO STORE TOKYOでGVIDOを体験
2画面電子ペーパー楽譜「GVIDO(グイド)」は、プロのプレイヤーや音楽愛好家の間ではすでにその存在は知られていたが、最近この新しいアイテムがさらに注目されはじめている。銀座の山野楽器の店頭でデモンストレーションが行われていたこともあり、興味を持っている方も多いはずだ。
GVIDOとは“2画面電子ペーパー楽譜専用端末”である。その特徴を紹介していこう。まず「電子ペーパー」の採用により屋外でも日差しに反射しにくい。そして「大型の見開き」(幅482ミリ×高さ310ミリ)なので見やすい。このサイズは標準的なピアノ楽譜の開いた状態の大きさに準ずる。そして、3カ所あるタッチスイッチに触れるだけで音もなく次のページに移るという機能も便利で、演奏中にやっかいな譜めくりの作業が緩和される。さらに、最も注目される特徴として、付属のスタイラスペンを使って楽譜への書き込みができること。レッスン時に受けた先生からの注意点や演奏上のポイントなどを譜面上に記録ができるのだ。しかもその消去も可能。これは画期的だ。紙の楽譜で、書き込みを何度も繰り返したあげくに譜面が煩雑になってしまった経験のある方も多いことだろう。そうした問題をクリアしてくれるのはなんとも嬉しい。
なお、電子端末であるGVIDOは内部ストレージに約4000曲(!)もの楽曲をダウンロードして保管できる。これにより、プレイヤーは演奏やレッスンのために大量の楽譜を抱えて移動する労苦から解放されることになる。音楽好きで知られる寺田倉庫株式会社の寺田社長(当時)がGVIDOを発案したきっかけもここにあったという。
さて、足早に説明してきたが、GVIDOについてもっと知りたくなった方はこの11月、天王洲(東京都品川区)にオープンしたGVIDO STORE TOKYOに足を運んでみよう。NYのブルックリンを思わせるアート感覚に溢れる新しいエリアに誕生した、スタイリッシュな空間で現物に触れる。そして、楽器の用途別に待機している専門スタッフの懇切丁寧な説明(例えば、あなたがチェリストなら、チェロに詳しいスタッフがアテンドする)を受ければ、きっとGVIDOが欲しくなるはずだ。
電子ピアノの置かれた店内では実際に試弾してみることもできるし、本体以外にも、専用の「牛革カバー」(手触りや質感が実に高級感に溢れている)や、足で操作するフィット感抜群の「フットスイッチ」などのアクセサリー商品も購入することができる(GVIDO STORE TOKYOへの来店は予約優先)。
もちろん他の楽器店でもGVIDOを試してみることができるが、まずはブランドの直営店ともいうべきGVIDO STORE TOKYOに訪れることをおすすめしたい。東京臨海高速鉄道りんかい線、または東京モノレール天王洲アイル駅から徒歩約5分。運河のそばに立地、周囲はライヴハウスやレストランなどが隣接し賑わっている。若い人からシニアの人まで楽しめるのも、新しい可能性に溢れたGVIDOにふさわしい。
取材・文:城間 勉
(ぶらあぼ2019年1月号より)
問:GVIDO STORE TOKYO 03-6712-9590
https://www.gvido.tokyo/gvidostore/tokyo/