日本人作品も取り入れたこだわりのプログラミング

前半は無伴奏作品集。バッハの無伴奏パルティータ第3番のきらびやかな音楽で始まり、サーリアホ「夜想曲」の静寂、クセナキス「ミッカ“S”」のダイナミズム、タルコフスキーの映画から着想を得た糀場富美子の「ルブリョフの扉」と続き、ソロ・ヴァイオリンの限りない可能性を表現。後半は安田正昭のピアノとの共演で、池辺晋一郎「顫(ふる)へたる身の舞踏」を。そして最後はロマン派の代表的傑作フランクのソナタで、そのあたたかな響きがすべてを優しく包み込む。
文:林 昌英
(ぶらあぼ 2017年5月号から)
5/16(火)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999
http://www.operacity.jp/