『クロスグリップ』

ダンスと音楽がスリリングにクロスする

Photo:Naoya Ikegami
Photo:Naoya Ikegami
 横浜港発祥の地にたたずむ「象の鼻テラス」はアートスペースを兼ね備えたレストハウス。そこを舞台にダンスとライヴ演奏が響きあい、未だ見ぬ景色が浮かびあがる——。『クロスグリップ』は、世界的なダンスカンパニー「ローザス」の結成メンバーで、ベルギーを拠点に国際的に活動する舞踊家・振付家の池田扶美代が展開するプロジェクトだ。
 標題の『クロスグリップ』とは「マリンバ等のバチ(マレット)を左右の手に2本ずつ使用するグリップ奏法」。池田をはじめ、サシャ・ヴァルツ&ゲスツの活動に参加する畦地亜耶加、ストリートダンス出身の個性派である川合ロン、商業舞台出演から国内外での自作発表まで活発な木原浩太という出自もキャリアも異なる4者が、日本を代表するパーカッショニスト加藤訓子の奏でる音色にのせてスリリングに交錯していく。
 スティーヴ・ライヒ、アルヴォ・ペルト、J.S.バッハの音楽とともに5人のアーティストが紡ぐ豊かな時間に浸りたい。
文:高橋森彦
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年1月号から)

2016.1/7(木)〜1/9(土) 象の鼻テラス 
問:アネックス仙川ファクトリー03-3309-7200