堀米ゆず子(ヴァイオリン) J.S.バッハ/ブラームス プロジェクト at Hakuju Vol.4

“2大B”の神髄を聴く

堀米ゆず子 ©T. Okura
堀米ゆず子 ©T. Okura
 「バッハは背骨のよう。ブラームスは心のひだ。感情表現の基本。この2人の作曲家は過去30年の演奏生活において、私の音楽作りの核となっています」
 我が国を代表するヴァイオリンの名手・堀米ゆず子は、2人の偉大な作曲家のことを、こう捉えている。
 そんな彼女が愛してやまない“2大B”の佳品を、最高の仲間たちとの共演を交えて特集する『堀米ゆず子 J.S.バッハ/ブラームス プロジェクト at Hakuju』。全6回からなる意欲的な取り組みも、今回で第4弾を迎えた。まず、山口裕之(ヴァイオリン)、小倉幸子とロジャー・チェイス(ヴィオラ)、辻本玲と木越洋(チェロ)という、世界的な弦の名手5人を迎えて、ブラームスの弦楽六重奏曲第2番を披露。そして、パリを拠点に世界の檜舞台で活躍する児玉桃(ピアノ)を迎えて、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番を弾く。さらに、堀米がソロで登場、バッハの無伴奏ソナタ第1番をじっくりと聴かせる。真摯な取り組みと温かな音色の向こうに、音楽への深い愛情が滲む。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年2月号から)

3/10(火)19:00 Hakuju Hall
問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 
http://www.hakujuhall.jp