Tag Archive for 藤井一興

【CD】モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲付き」/藤井一興

 アール・デコの美しいガラス工芸で知られるルネ・ラリック。その香水瓶「彼女らの魂」をジャケットに据えた藤井一興の新譜は、モーツァルトのソナタ第11番、シューベルトの即興曲、フォーレの舟唄と夜想曲、ルーセルのソナチネ、そしてメシアンの「幼子イエスの口づけ」という選曲からも興味をそそられる一枚。「ルネ・ラリックの花束と旅す…

藤井一興(ピアノ)

美術品のように磨き上げた音色で巡るピアノの旅  洗練された宝飾品やガラス工芸作品でアール・ヌーヴォーとアール・デコの2つの様式を切り拓いたルネ・ラリック。フランスとトルコを結び、“走る高級ホテル”と称されるオリエント急行には、彼の調度品が多数あしらわれている。  若き日からパリで学び、フランス的感性による表現に定評のあ…

【CD】浜匡子 ヴァイオリン・リサイタル 藤井一興とともに

 一音ごとに心を込めた謳い回しに、作品に対する誠実さがひしひしと伝わってくる。浜匡子は、東京と長野を中心に活躍する実力派ヴァイオリニスト。3つのソナタにあっては、拍節感やヴィブラート遣いなど、バロックや古典派の基本的マナーはわきまえつつ、安易に流行りのピリオド奏法に寄せはしない。それでいて、例えば、スラーで結ばれた音型…

【CD】魅惑の印象派/熊本マリ 他

 12月15日までは東京都美術館で、その後愛知、神戸と巡回する『コートールド美術館展』にちなんだ「入念な」企画盤。絵画コレクターであると同時に「コートールド=サージェント・コンサート」をシリーズ化しロンドン・フィル創立にも関わったコートールド夫妻に関係した絵画/音楽作品を充実の解説とともに収録した当CD(本作のための新…

【CD】ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 〜イリュミ ナシオン 光り輝く事〜/藤井一興

 アルバムの副題はランボーの詩集からとられたもので、ルイ14世の時代から受け継がれたフランス芸術を味わうというコンセプト。柔らかい輝きを放つ音で奏でられるクープランとラモー、瀟洒な色と落ち着きを感じるモーツァルトの「ソナタ K.310」と、香り高い音楽が続く。フォーレの夜想曲第6番は、深い歌声のような表現が印象的。ショ…

〜ツィガーヌ〜 ファーストアルバムリリース記念 花村恵理香(ヴァイオリン)

豊かな音楽性で聴かせる3つの名ソナタ  ヨーロッパ各国の名門楽団との共演やリサイタルなど、国際的な活躍を展開するヴァイオリンの花村恵理香がファースト・アルバム『ツィガーヌ』(マイスター・ミュージック)を発表。記念のリサイタルは収録作品はもちろん、3曲の名ソナタを含む骨太なプログラムを通じ、卓越した音楽性を余さず披露する…

花村恵理香(ヴァイオリン)

ヴァイオリン音楽独自の世界を楽しんでください  桐朋学園と英国王立音楽大学で学び国内外で実績を重ねてきたヴァイオリンの花村恵理香の初アルバムは、タイトル曲のラヴェル「ツィガーヌ」を始めとする名曲集。 「どなたにも楽しんでいただけるようにと心がけて選曲しましたが、私の中では大きく3つのカテゴリーがありました。まず最初に祈…

藤井一興(ピアノ)

偉大なる美の感性を受け継いで  ソロ、アンサンブル・ピアニストとして活躍し、近年はコンスタントに新作も発表している藤井一興が、11月に浜離宮朝日ホールで、チェロの横坂源との共演も交えたリサイタルを開催する。テーマは『音楽遺産〜受け継がれる感性〜』。藤井がすでに自家薬籠中に収めているフランス近現代の作品を中心にプログラム…

大谷康子 輪島漆塗りヴァイオリン「天の川」を弾く

いまベールを脱ぐ“洋魂和才”の響き  世にも美しい色彩を纏ったこの楽器から、一体どのように魅惑的な音色が紡ぎ出されるのか。本来は、オイルを主成分とするニスが塗られている、西洋の弦楽器。それは、楽器の音色にも大きな影響を及ぼす。そして、加賀・能登の名職人、八井汎親(やついひろちか)は「輪島の漆を塗った楽器を作れないか」と…

藤井一興(ピアノ)

音楽に感謝しながら精進し続けたい  フランスおよび日本の近現代ピアノ曲・室内楽曲を中心に、あまたの「本邦初演」を行い、後進の指導にも尽力してきた藤井一興。いつの世も優れた芸術家たちは、時空を超越する魅力を放つが、日本の音楽界における藤井の多大な貢献を思えば、彼が迎える「還暦」という節目にも、驚きを覚える。  「たったの…