大谷康子(ヴァイオリン) お菓子な名曲サロン

音楽とお菓子で巡る夢の世界


 このステージを聴いた帰り道には、思わず、お気に入りのスイーツ店に駆け込んでしまうはず。最多出演を誇るテレビ番組『題名のない音楽会』でもおなじみ、東京交響楽団ソロ・コンサートマスターを務める一方、日本を代表するソリストとしても活躍を続け、今年でデビュー40周年を迎えたヴァイオリンの大谷康子。実は、自身のホームページで専門ブログを連載し、それが大反響を呼んでいるほどのスイーツ・マニアでもある。『お菓子な名曲サロン』は、そんな大谷が“甘い名曲”をたっぷりと奏でつつ、トークゲストに人気パティシエの鎧塚俊彦を迎えて、スイーツの素晴らしさを語り尽くす、ユニークなリサイタルだ。
 大谷が1709年製の名器ストラディヴァリウスを手に、ピアノの藤井一興と共に披露するのは、J.シュトラウスⅡ「ウィーンのボンボン」やR.シュトラウスのバレエ組曲「ホイップクリーム」からの旋律、ルロイ・アンダーソン「クラリネット・キャンディ」、チャイコフスキー「金平糖の踊り」、さらには映画「ショコラ」の音楽など、甘い香りが漂ってきそうな名曲ばかり。さらに、鎧塚による専門家ならではのスイーツ談議も、甘いもの好きの本能をくすぐってしまいそう。
 「私は子供の頃から、母の作るお菓子が大好きで、『お菓子の家に住みたいなあ』と本気で思っていました。今回は、鎧塚さんのお話を伺いながら、お菓子と音楽で、夢のような世界を巡ろうと思います。ぜひ楽しみにいらしてくださいね!」と大谷は言う。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年8月号から)

9/23(水・祝)13:30 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
http://www.japanarts.co.jp