Tag Archive for すみだトリフォニーホール

トリフォニーホール 《ゴルトベルク変奏曲》2018 マハン・エスファハニ チェンバロ・リサイタル 《ゴルトベルク変奏曲》

新たな可能性への扉を開く俊英  「チェンバロをピアノと比較するのでなく、独立した楽器として見てほしい。そして、いつか主流の楽器となれれば…」と折に触れて力説する、マハン・エスファハニ。繊細かつ躍動的な快演で、“新世代の旗手”と目される俊英チェンバリストが、鍵盤作品の最高峰であるバッハ「ゴルトベルク変奏曲」を軸に、バロッ…

ハンヌ・リントゥ(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

奥深きフィンランドの音楽の森へ  シベリウス生誕150周年であった2015年、ハンヌ・リントゥは、すみだトリフォニーホールで、新日本フィルおよびフィンランド放送交響楽団を相手にシベリウス交響曲全曲演奏会を指揮した。今回の新日本フィルの定期演奏会への登場はそのアンコールともいえよう。  リントゥは、1967年、フィンラン…

ヴィクトリア・ムローヴァ(ヴァイオリン)

ストラディヴァリウスとガダニーニで描く至高の無伴奏  演奏にじっくりと耳を傾けるべきヴァイオリニストであると同時に、発見の喜びへと導いてくれる優れたプランナーとしても注目したい音楽家、それが現在のヴィクトリア・ムローヴァだ。2016年の来日時、ガダニーニ(ガット弦)でJ.S.バッハの作品を、ストラディヴァリウスでプロコ…

ネルソン・フレイレ(ピアノ)

さらなる高みへ—巨匠が誘う瞑想と思索の旅路  ピアノ・リサイタルの醍醐味は、アーティストの個性をダイレクトに味わえるところにある。音楽に華やかさをまとわせる人、知的に攻めるタイプ、フレッシュな若々しさ——個性の百花繚乱にあっても、ネルソン・フレイレのアダルトな魅力は唯一無二、ますます存在感を増しているのではなかろうか。…

新日本フィルが2018/19シーズンラインアップ発表

 新日本フィルハーモニー交響楽団が都内で会見を行い、2018/19シーズンのラインアップを発表した。墨田区は、すみだトリフォニーホール開館前の1988年から「墨田音楽都市構想」を掲げ、同楽団と連携。両者のフランチャイズ提携は30周年の節目を迎えた。会見では、今秋で就任3シーズン目に入る音楽監督の上岡敏之、ソロ・コンサー…

すみだ平和祈念コンサート2018 《すみだ × 広島》

広響を招いて“祈り”と“希望”託すコンサートを  太平洋戦争末期、東京大空襲があった3月10日は、多くの犠牲者を出した墨田区にとって特別な意味を持つ日。すみだトリフォニーホールにとっても同様であり、この時期は毎年「すみだ平和祈念コンサート」が行われる。  ホールが開館20周年を迎えた今シーズンは、やはり戦争で大きな傷を…

秦 茂子とアンサンブル・カリオペ〜第一次世界大戦中の音楽家たち〜

戦争と芸術の狭間で  1945年3月10日、米軍の大空襲により灰燼となり、夥しい犠牲者を出した東京・下町。ここに立地する、すみだトリフォニーホールが1997年の開館以来続けている「すみだ平和祈念コンサート」。20周年を迎えた今年度は6公演が行われる。パリを拠点とするソプラノの秦茂子と、社会的背景に基づく活動を軸とするフ…

トリフォニーホール 《ゴルトベルク変奏曲》 2017 キット・アームストロング(ピアノ)

今までにない「ゴルトベルク」体験の予感  今年は「ゴルトベルク変奏曲」を取り上げるピアニストが多い。そんな中でも、とくに気鋭の若手ピアニストがこれを弾くリサイタルでは、21世紀の新しい「ゴルトベルク」との出会いに期待してしまう。その筆頭といえるのが、すみだトリフォニーホールのシリーズ《ゴルトベルク変奏曲》 2017に登…

下野竜也プレゼンツ! 音楽の魅力発見プロジェクト 第4回 《新世界より》徹底大解剖―オーケストラ付レクチャー

“ドヴォルザークの名手”が名曲の秘密を解き明かす  名曲とは、なぜ“名曲”なのか? なぜ私たちは“名曲”と感じるのか?——と書くといささか大げさかもしれないが、この公演は名曲の秘密を解き明かすための大きなヒントになるかもしれない。  新日本フィルと共に、指揮者の下野竜也が企画監修、指揮にレクチャートークもこなす、夏の好…

トリフォニーホール《ゴルトベルク変奏曲》2017 ピーター・ゼルキン(ピアノ)

 「終わりのない旅」。鍵盤音楽の最高峰の一つであるバッハ「ゴルトベルク変奏曲」への取り組みを、こう形容するピアニストは数多い。アメリカの名匠ピーター・ゼルキンも、おそらくそうだろう。過去に3度行った録音のそれぞれに異なるアプローチが、それを物語る。そんな彼が、傑作と“今を語る対話”を展開するリサイタルを東京で開く。  …