コンサートもマーケットも、古都ドレスデンのクリスマスに浸る夜

ドレスデン国立歌劇場室内管弦楽団
パッヘルベルの「カノン」で始まるコンサートは、麗しい弦楽の響きで心が躍るモーツァルトのディヴェルティメント(K.136)、優美な曲調で幕を開ける交響曲第29番と続き、後半はヴィヴァルディの「四季」より〈冬〉へ。そして、ユニークなフィナーレで笑いを誘いそうなハイドンの「告別」交響曲を演奏し、バロックから古典派音楽のエッセンスを聴かせてくれる。指揮台に立つのはシュターツカペレ・ドレスデンのコントラバス奏者であり、この室内管弦楽団を創設したヘルムート・ブラニー。つまり“ドレスデンのファミリーたち”による伝統のサウンドが、幸福なオーラとなってホールにあふれるということだ。
さらにはホールのホワイエに、このコンサートならではの「クリスマス・マーケット」が出現。洒落たドイツのクリスマス・グッズなどが並び、気分を盛り上げてくれるだろう。輝かしい当日の演奏も、音楽家たちからのクリスマス・プレゼントだ。
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ2019年12月号より)
2019.12/3(火)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212
https://www.japanarts.co.jp/
※全国公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。