“熟女”たちが届ける艶やかな名曲の花束

新潟大学からザルツブルク・モーツァルテウム音楽院に学び、ウィーン室内管弦楽団との協奏曲、ピアノのイェルク・デームスとのソナタ、それぞれのモーツァルト全集録音が高い評価を得ている中澤。夫・宗幸が、東日本大震災の流木から製作したTSUNAMIヴァイオリンを携え、その記憶を“弾き”継ぐ活動にも力を注いでいる。
かたや、大須賀は桐朋学園大学を卒業し、1995年にはニューヨーク・フィルのメンバーによる「ザ・ニューヨーク・トリオ」のメンバーとして活躍。「Andiamo」室内楽演奏会を主催するなど、室内楽に主軸を置き、後進の指導・育成にも尽力する。そんな気の合う2人による「Duo J」が、昨年6月に開いた初コンサート。珠玉の名曲にトークを交えたステージは、満席御礼の大盛況となった。
「ぜひシリーズ化を」という熱い要望に応えての第2弾。今回は、ブラームスの第1番「雨の歌」、ベートーヴェンの第3番、ヘンデルの第4番、3つの名ヴァイオリン・ソナタにドヴォルザーク「ソナチネ」と、バロックからロマン派までの傑作を選りすぐって。もちろん、熟年の2人ならではのお洒落なトークもたっぷりと。よりパワーアップした「Duo J」と、素敵な時間を過ごしたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年10月号より)
2018.10/7(日)14:00 Hakuju Hall
問:コンサートオフィスアルテ03-3352-7310
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