エマニュエル・パユ、アンドレアス・オッテンザマーがKOBE国際音楽祭2025 オープニング・コンサートに登場!

世界最高のプレイヤーが神戸から発信するフルート音楽の多彩な魅力

左:エマニュエル・パユ ©Anoush Abrar
右:アンドレアス・オッテンザマー ©Halina Jasinska

 初開催される「KOBE国際音楽祭」のオープニングを飾るのは、エマニュエル・パユのプロデュース公演。これは4年に1度開かれる「神戸国際フルートコンクール」を核とした同音楽祭の開幕に相応しい内容だ。ベルリン・フィルの首席奏者およびソリストとして人気抜群のパユは、世界的奏者を多数輩出している同コンクールの第2回で第1位を獲得。そんな彼はフルートのあらゆる持ち味が詰まったプログラムを用意した。パユ自身がイベールの協奏曲とモーツァルトの佳品2曲を披露するほか、第10回コンクール第3位の石井希衣がベリオの「セクエンツァ」、同じく第8回第3位の竹山愛がモーツァルトのフルート四重奏曲第4番を演奏。ソロ、室内楽、協奏作品を網羅した同楽器の多様な魅力を満喫できるラインナップにして、コンクールの日本人入賞者の名技にも接し得る同音楽祭ならではのコンサートとなっている。加えてモーツァルトの交響曲の最高峰「ジュピター」等の管弦楽演奏もあるのが嬉しい。

 共演はアンドレアス・オッテンザマー指揮、神戸市室内管弦楽団。日本での客演も多いオッテンザマーは、ベルリン・フィルの首席クラリネット奏者から指揮者に転身した逸材で、かつての同僚パユの信頼を反映した指名と言っていい。神戸市室内管は、古楽の雄・鈴木秀美が音楽監督を務め、清新な演目と演奏で名を上げている実力派。このバックも今回の聴きものとなる。

神戸市室内管弦楽団 ©SHIMOKOSHI HARUKI

 パユの神戸国際フルートコンクールと神戸市への思いを感じさせる、オリジナリティ豊かな本公演。フルート愛好家のみならず広く一般の音楽ファンもぜひ注目したい。

文:柴田克彦

KOBE国際音楽祭2025
2025.7/12(土)~9/14(日)


エマニュエル・パユ プロデュース
KOBE国際音楽祭2025 オープニング・コンサート

2025.7/12(土)15:00 神戸文化ホール

出演
アンドレアス・オッテンザマー(指揮)
エマニュエル・パユ(企画・フルート)
石井希衣、竹山愛**(以上フルート)
神戸市室内管弦楽団

プログラム
ラヴェル:クープランの墓 M.68aより 第4曲「リゴードン」
モーツァルト:フルート四重奏曲第4番 イ長調 K.298 **
イベール:フルート協奏曲
モーツァルト:アンダンテ ハ長調 K.315
       ロンド ハ長調 K.373(フルート版)
ベリオ:セクエンツァ
モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」

問:神戸市民文化振興財団078-361-7930
https://www.kobe-bunka.jp/ongakusai/