東京都交響楽団 「作曲家の肖像」シリーズ Vol.103「アメリカ」

アメリカ音楽のエッセンスを!

アンドリュー・リットン ©Danny Turner

アンドリュー・リットン ©Danny Turner

 東京都交響楽団による「作曲家の肖像」シリーズ第103回は、「アメリカ」をテーマに掲げる。一口にアメリカの音楽といっても、アカデミックなものから実験的なものまで幅広いが、ここで焦点が当てられるのはガーシュウィンやバーンスタインに代表される明快で華麗なアメリカ音楽の世界。オーケストラを聴く醍醐味にあふれた作品が並ぶ。
 指揮はアメリカのアンドリュー・リットン。ノルウェーのベルゲン・フィル音楽監督、ミネソタ管弦楽団「ゾマーフェスト」(夏のフェスティヴァル)芸術監督、コロラド交響楽団芸術顧問他を務めており、BBCプロムスの常連でもある。ピアニストとしての力量にも定評があり、しばしばオーケストラの弾き振りや室内楽でも活躍しており、この日もガーシュウィンのピアノ協奏曲でソロを務める。
 プログラムは聴きどころに事欠かない。バーバーがカーティス音楽院の卒業作品として書いた序曲「悪口学校」、ジャズを背景としながらもオリジナリティにあふれたガーシュウィンのピアノ協奏曲ヘ調、夜の大都市の情景を洗練された筆致で切り取ったコープランドの「静かな都会」(トランペット:高橋敦、イングリッシュホルン:南方総子)、そしてバーンスタインの多彩な音楽語法が生かされた「ディヴェルティメント」と、いずれも興味深い作品ばかり。とりわけバーンスタイン作品のおもちゃ箱をひっくり返したかのような混沌とした楽しさは、大いに会場をわかせるにちがいない。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年6月号から)

6/7(日)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール
問:都響ガイド03-3822-0727 
http://www.tmso.or.jp