レ・クロッシュ(ピアノ&チェロ デュオ)

デュオが吹かせる爽やかなヨーロッパの風

 ピアニストの姉・宇宿真紀子とチェリストの弟・宇宿直彰によるデュオ「レ・クロッシュ」が、春のリサイタルを開く。父親の海外赴任に伴い、共に幼少時に渡仏、パリ高等音楽院に学び、ルエイユ・マルメゾン音楽院大学院ではそれぞれの専門であるピアノ科とチェロ科に加えて、室内楽科でも研鑽を積み、首席で卒業を果たした2人。修了後はヨーロッパ各国や日本でソリストとして活躍する一方、フランス語で「鐘」を意味するデュオ名「レ・クロッシュ」のもとに、姉弟での演奏活動を続けている。
 今回のステージでは、ベートーヴェン「チェロ・ソナタ第3番」をはじめ、フォーレ「シシリエンヌ」やサン=サーンス「ロマンス」、ヘンデル「涙の流れるままに」などをデュオで。さらに、直彰が大バッハ「無伴奏チェロ組曲第1番」、真紀子がショパン「舟歌」やドビュッシー「喜びの島」と、それぞれのソロ曲もたっぷりと披露。2人の響き合う「鐘の音」が、爽やかなヨーロッパの風を吹かせる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年4月号から)

5/8(金)19:00 東京文化会館(小)
問:及川音楽事務所03-3981-6052 
http://oikawa-classic.com