メキシコのギターの名手、J.C.ラグーナが登場するアンサンブル・ノマド定期で創作の最前線を体感!

ファン・カルロス・ラグーナ

 アンサンブル・ノマドは29年にわたる活動の中で様々な国の音楽家たちと親交を深めてきたが、中でもメキシコの音楽家たちとの親密な交流は特別なものだという。その契機となったのがメキシコ出身のギタリストのファン・カルロス・ラグーナ。

 定期では初共演となるこの名手とノマドのメンバーとのアンサンブルが大きな聴きどころである。取り上げるのはメキシコ、イタリア、スペイン、そして日本の作曲家の作品で、1曲を除きすべて世界初演というスリリングなプログラム。なかでも北爪道夫の「10 リズム・ドリーム」とイタリア出身でギタリストでもあるビアシの「五輪書」、そしてアコーディオン奏者 cobaの新作といった多彩な委嘱新作に期待である。アンサンブル・ノマドの音楽監督の佐藤紀雄は名ギター奏者だが、彼と親交の深かったのが武満徹。今年没後30年の武満へのオマージュを込めたメキシコ出身のコラルの「ポエマ」の演奏は、非常に感慨深いものになろう。

文:伊藤制子

(ぶらあぼ2026年7月号より)

アンサンブル・ノマド 第87回定期演奏会
ノマドは語らう vol.1:ファン・カルロス・ラグーナとの語らい

2026.7/13(月)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:キーノート0422-44-1165

http://www.ensemble-nomad.com


伊藤制子 Seiko Ito(音楽学・音楽評論)

東京藝大、同大大学院修了。現在、東邦音大・同大学院、静岡文化芸大、日大講師。日仏の20世紀以後の音楽、音楽美学を研究するかたわら、音楽評論、海外オペラ取材なども行う。2017年のモンテヴェルディ生誕450年イヤーにヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場のモンテヴェルディ三部作の上演を取材。音楽以外のライフワークは旅と俳句。奈良、ヴェネツィアなどで史跡を探索するのが趣味。