
昨年のショパン・コンクールで入賞したヴィンセント・オンの活躍もあって一部のファンの間でマレーシアのピアノ界への関心が高まっているところだが、また一人、注目すべき逸材が紹介される。
2003年生まれのマグダレン・ホーは、幼少期をマレーシアで過ごし、10歳で英国に留学。19歳の頃クララ・ハスキル国際ピアノコンクールで優勝して世界への扉を開いた。
今回はアジアツアーの一環として初来日を果たす。そのきっかけは、まずヨーロッパの関係者の間の高い評判。さらに昨年行われたヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでも予選で強い印象を残し、日本のコアなピアノ愛好家の間で注目されているという。
音源を聴くと、パンツスタイルのクールな風貌で奏でる没入型のドラマティックな表現が耳をとらえる。今回はヘンデル、ベートーヴェン、シューベルトの歌曲のリスト編、シューマンというこだわりを感じるプログラムで、その独自の世界観を存分に披露してくれることだろう。この機会にぜひ生で聴いておきたい!
文:高坂はる香
(ぶらあぼ2026年6月号より)
マグダレン・ホー ピアノ・リサイタル
2026.7/22(水)19:00 浜離宮朝日ホール
問:オフィス山根 contact@officeyamane.net
https://officeyamane.net

高坂はる香 Haruka Kosaka
大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動。雑誌やCDブックレット、コンクール公式サイトやWeb媒体で記事を執筆。また、ポーランド、ロシア、アメリカなどで国際ピアノコンクールの現地取材を行い、ウェブサイトなどで現地レポートを配信している。
現在も定期的にインドを訪れ、西洋クラシック音楽とインドを結びつけたプロジェクトを計画中。
著書に「キンノヒマワリ ピアニスト中村紘子の記憶」(集英社刊)。
HP「ピアノの惑星ジャーナル」http://www.piano-planet.com/
