日本勢がモントリオール国際音楽コンクール・ヴァイオリン部門で1位、2位を独占! 受賞者から喜びの声

 第24回モントリオール国際音楽コンクール(ヴァイオリン部門)の授賞式がカナダのモントリオールで現地時間の6月4日に行われ、日本の竹内鴻史郎が第1位、渡辺紗蘭が第2位を獲得。日本勢がワンツーフィニッシュを飾る快挙を達成した。竹内はバロック賞、渡辺はモーツァルト賞(いずれも特別賞)を併せて受賞している。

◎モントリオール国際音楽コンクール ヴァイオリン部門結果
第1位 Koshiro Takeuchi 竹内鴻史郎(日本)
第2位 Sara Watanabe 渡辺紗蘭(日本)
第3位 Laurel Gagnon(アメリカ)

左より:第3位ローレル・ガニョン、第1位竹内鴻史郎、第2位渡辺紗蘭 提供/CMIM

 モントリオール国際音楽コンクール(CMIM)は、2002年から「声楽」「ヴァイオリン」「ピアノ」の各部門を順に開催している権威あるコンクール。過去には辻彩奈、MINAMI(吉田南)などの日本の実力派ヴァイオリニストも入賞している。審査員には、マンハッタン音楽院 教授のルーシー・ロバート審査委員長をはじめ、日本からは堀米ゆず子などが名を連ね、37カ国・250名以上の応募者のなかから選ばれた、17~31歳の精鋭24名が本大会に出場。選考は5月27日から6月4日にかけて行われ、審査をくぐり抜けたファイナリスト5名によるモーツァルトラウンドが3日に、4日には選ばれた3名によるグランドファイナルが行われた。コンチェルトを演奏するグランドファイナルではモントリオール交響楽団と共演、竹内はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調を、渡辺はバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番を選んだ。

竹内鴻史郎 グランドファイナルより 提供/CMIM

 第1位の竹内鴻史郎は東京生まれの21歳。5歳からヴァイオリンを始め、東京音楽大学付属高等学校を経て、現在はマンハッタン音楽院および東京音楽大学アーティスト・ディプロマ・コースに全額奨学生として在籍している。これまでに原田幸一郎、ルーシー・ロバート、神尾真由子、各氏に師事。ロン=ティボー国際音楽コンクールやパガニーニ国際コンクールでも入賞歴のある、若手筆頭の実力者だ。

渡辺紗蘭 モーツァルトラウンドより 提供/CMIM

 同じく第2位の渡辺紗蘭も、東京音楽大学に特別特待奨学生として在籍している21歳。第91回日本音楽コンクールで第1位、併せて増沢賞・レウカディア賞・鷲見賞・黒柳賞と各部門を総なめにした。

快挙を達成した二人からの喜びの声

第1位 竹内鴻史郎
 このたび、モントリオール国際音楽コンクールにおいて第1位ならびにバロック賞をいただくことができ、大変光栄に思っております。コンクール期間中は世界各国から集まった素晴らしい音楽家たちと出会い、多くの刺激と学びを得ることができました。そして、指揮者のサッシャ・ゲッツェルさんとモントリオール交響楽団と共演することができ、とても貴重な経験になりました。温かく耳を傾けてくださった聴衆の皆様、支えてくださった先生方や家族、友人をはじめ、これまで応援してくださったすべての方々に心より感謝申し上げます。この受賞を励みに、これからも国内外で多くの皆様に私の音楽をお届けできるよう、日々精進して参ります。

第2位 渡辺紗蘭
 モントリオール国際音楽コンクールにて第2位、併せてモーツァルト賞を受賞いたしました。音楽と向き合う中で、自分の演奏や表現に迷い、自分らしさを見失いかけた時期もありました。しかし、先生方や友人、家族をはじめ、多くの方々の支えと応援のおかげで、自分自身を信じてファイナルの舞台に立つことができました。この経験に心より感謝するとともに、これからも自分にしかできない音楽を追求し続けたいと思います。

 二人を指導する原田幸一郎からも、門下生の快挙を祝うコメントが本誌に寄せられた。

「厳しい事前審査を経て、世界中から集まった優れたヴァイオリニストを抑えて、日本人が1位と2位を獲得するとは思いもよらない嬉しいニュースでした。1位の竹内君と2位の渡辺さんは対照的なヴァイオリニストで、美しい音と鮮やかなテクニックの持ち主の竹内君、正確なテクニックと冷静にコントロールが出来る渡辺さん。二人とも素晴らしい音楽性を持ったヴァイオリニストで、ソロだけでなく、室内楽もたくさん経験して音楽家として大きく成長して欲しいと願います」

 権威あるコンクールの栄冠を勝ち取った若き音楽家たち。今回の快挙を原動力として、二人のさらなる活躍を期待したい。

Concours musical international de Montréal
https://concoursmontreal.ca