ショパン国際ピリオド楽器コンクール ファイナリスト6名が決定!

 ワルシャワで行われている第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールは、15名が参加した第2ステージの審査が終了。現地時間10月11日夜(日本時間12日朝)にショパン研究所のアルトゥル・シュクレネル所長によりファイナル進出者6名が発表された。フォルテピアノのコンクールで多く実績を残していたイタリアの Ludovica Vincenti や日本勢で唯一第2ステージに進出していた鎌田紗綾らは惜しくもファイナル進出を逃した。

Angie Zhang ©︎ Narodowy Instytut Fryderyka Chopina

◎ファイナル進出者
Eric Guo, Canada
Martin Nöbauer, Austria
Piotr Pawlak, Poland
Kamila Sacharzewska, Poland
Angie Zhang, USA
Yonghuan Zhong, China

 少なくとも2台の楽器を弾くことが求められた第1ステージに対し、第2ステージはそうした制約はなかったが、多くのコンテスタントに人気があったのが、エドウィン・ブンク所蔵のプレイエル(1842年製)。全体として、ピリオド楽器ならではの即興的なアプローチが目立つシーンはあまり見受けられなかった印象だが、特にマズルカ、ワルツなどの小品では、それぞれが選択した楽器の個性と音色の繊細な陰影が引き出されていた。

©︎ Narodowy Instytut Fryderyka Chopina

 ファイナルは、現地時間10月13日、14日の2日間。フィルハーモニーのコンサートホールに場所を移し、審査員の一人でもあるヴァーツラフ・ルクスが指揮する{oh!} オルキェストラ・ヒストリチナとの共演により実施される。課題は、ピアノ協奏曲第1番、第2番のいずれか、またはピアノと管弦楽のための3作品(作品2, 13, 14)から2曲となっているが、6名全員が協奏曲第1番を選択しているだけに、それぞれのコンテスタントの楽器のチョイスが注目される。
 入賞者披露演奏会は、現地時間の15日に予定されている。

International Chopin Competition on Period Instruments
https://iccpi.pl/en/