セントラル愛知響が創立40周年となる2023年度ラインナップを発表

 セントラル愛知交響楽団が11月18日、名古屋市内で2023年度(2023年4月~24年3月)主催公演・ラインナップ発表会見を行った。登壇者は常任指揮者の角田鋼亮、バリトン歌手の宮本益光に理事長の山田貞夫ら6名。

左より:角田鋼亮、山田貞夫、宮本益光

 創立40周年となる来季は、全7回の定期演奏会を三井住友海上しらかわホールで開催する。閉館に伴い、同ホールでの最後の一年となるが、「ブラームス、ブラームス、ブラームス」をテーマに、生誕190年のブラームス全ての交響曲、管弦楽曲3曲、協奏曲4曲がプログラムされた。2019年から常任指揮者を務める角田は「これまでは音色のパレットを増やし、楽曲の様式に適した演奏スタイルを獲得するため、あまり知られていない作品も含め、幅広い時代の作品を演奏してきた。来年度は楽団独自の響きを確立したいという目的もあり、私が最も好きな作曲家のブラームスを取り上げる」と選曲の意図を語った。

 角田は交響曲第1番(2023.5/13)を指揮するほか、全4公演に登場。以降の交響曲は、大友直人が第2番(6/24)、藤岡幸夫が第3番(9/15)、首席客演指揮者の齊藤一郎が第4番(2024.1/19)でタクトを執る。節目の第200回定期演奏会(23.11/10)では愛知県出身の務川慧悟をソリストに迎え、角田の指揮でピアノ協奏曲第2番を披露する。

 新たにスタートする東京二期会とのタイアップ企画「オペラセミステージシリーズ」では、宮本益光が主宰するモーツァルトシンガーズジャパン(MSJ)との共演でモーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》(5/20、5/21)が上演される。宮本は「MSJがこれまでに作り上げたものを確かめながら、世界に発信できる作品を作りあげたい」と意気込みを述べた。

 来シーズンは、創立40周年記念特別演奏会としてベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」(12/22)が3年ぶりに演奏される他、「超!有名曲シリーズ」では一晩でレスピーギのローマ三部作(噴水、松、祭り)が演奏される公演(4/21)など全3回を予定。ソリストが2曲のコンチェルトとソロ曲も披露する「Wコンチェルトシリーズ」2公演、楽団の成長も見据えて取り組んでいるという「ハイドンシリーズ」(12/8)は角田の指揮で行われる。
 
 2024年度からは、定期演奏会の会場を愛知県芸術劇場 コンサートホールに移し、主催公演も増やす予定だという。

写真提供:セントラル愛知交響楽団

セントラル愛知交響楽団
http://www.caso.jp