
3月6日、サントリーホールでオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の東京公演が開催された。指揮を務めた沖澤のどかは、OEKの十八番、プロコフィエフの「古典交響曲」を軽やかに表現。続くモーツァルトのピアノ協奏曲第24番では、牛田智大が端正なタッチで、楽曲の劇的な陰影を際立たせた。締めくくりのオネゲル「バーゼルの喜び」でも沖澤の指揮は冴え、エネルギッシュな推進力が光る快演となった。満員の客席を前にOEKの真価が存分に発揮された一夜だった。

終演後には、沖澤と牛田が募金のためのバケツを持ってロビーに現れた。これは、OEKの創設に関わり、長く音楽監督を務めた岩城宏之が阪神淡路大震災の時に始めた募金活動のスタイルで、昨年の能登半島地震の際にも地震発生6日後にはこの「バケツ募金」を開始している。
今回の東京公演でも同様に、指揮者、ソリストが自らバケツを手に募金を呼びかけ多くの観客がそれに応えていた。
写真提供:オーケストラ・アンサンブル金沢
文:編集部
オーケストラ・アンサンブル金沢
今後の演奏会情報
第492回 定期公演マイスター・シリーズ
2025.3/20(木・祝) 14 : 00 石川県立音楽堂 コンサートホール
出演
広上淳一(指揮)オーケストラ・アンサンブル金沢
水谷晃(ヴァイオリン)、植木昭雄(チェロ)、橋爪惠梨香(オーボエ)、金田直道(ファゴット)
曲目
モーツァルト:《劇場支配人》序曲 K.486
ハイドン:協奏交響曲 変ロ長調 Hob.I-105
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
オール・ベートーヴェン プログラム
2025.3/22(土)14:00 茅ヶ崎市民文化会館
3/23(日)14:00 山梨/YCC県民文化ホール
出演
広上淳一(指揮)オーケストラ・アンサンブル金沢
曲目
ベートーヴェン:《プロメテウスの創造物》序曲、交響曲第4番 変ロ長調 op.60、交響曲第7番 イ長調 op.92
問:オーケストラ・アンサンブル金沢076-232-0171
https://www.oek.jp