クァルテット・ウィークエンド 2022-2023 SQW #156
ウェールズ弦楽四重奏団 〜アカデミー生とともに

12名の若手俊英がアカデミーを経てウェールズと共演

左より:﨑谷直人、横溝耕一、富岡廉太郎、三原久遠 (c)Satoshi Oono

 今や名実ともに日本を代表する弦楽四重奏団の一つであるウェールズ弦楽四重奏団(﨑谷直人、三原久遠、横溝耕一、富岡廉太郎)。そんな彼らが、今年からトリトン・アーツ・ネットワークとともに、室内楽に取り組む若い弦楽器奏者たちを対象にアカデミーをひらいている。

 そして11月19日には、「アカデミー生とともに」と題するコンサートが開催され、ウェールズ弦楽四重奏団とアカデミー生たちが共演する。アカデミー生には、クァルテット・アベリア、今秋のARDミュンヘン国際音楽コンクールに参加したレグルス・クァルテットの若手弦楽四重奏団のほか、2019年の日本音楽コンクール・ヴァイオリン部門第1位の東亮汰ら個人参加の気鋭奏者たちもいる。

 この日のコンサートでは、最初に、﨑谷が個人参加のアカデミー生たちとモーツァルトの弦楽五重奏曲第4番で共演する。続いて、ウェールズ弦楽四重奏団でウェーベルンの「弦楽四重奏のための緩徐楽章」が演奏され、クァルテット・アベリアがシューマンの弦楽四重奏曲第2番でアカデミーでの研鑽の成果を披露する。そのあと、クァルテット・アベリアに横溝、富岡が入りR.シュトラウスの歌劇《カプリッチョ》から序曲の弦楽六重奏を、レグルス・クァルテットに横溝、富岡が加わりブラームスの弦楽六重奏曲第2番を奏でる。若手クァルテットとウェールズ弦楽四重奏団のメンバーの共演がどんな化学反応を起こすのか興味津々である。
文:山田治生
(ぶらあぼ2022年10月号より)

2022.11/19(土)14:00 第一生命ホール 
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 
https://www.triton-arts.net