Maroオケ チェロ・セクションによるチェロ八重奏 チェロ8(エイト)

精鋭たちによる音楽祭ならではのアンサンブルが実現

文:林昌英

 今年の北九州国際音楽祭のキャッチフレーズは「アンサンブルで行こう!」。このテーマならではの、かつ、この場でしか実現できない公演が、11月23日に北九州市立響ホールで開催されるチェロ八重奏「チェロ8(エイト)」である。同音楽祭でのみ結成される「Maroオケ(マイスター・アールト×ライジングスター オーケストラ)」の強力なメンバーによるチェロ・アンサンブルを、ここでたっぷりと味わえるのだ。

上段左より:桑田歩、北口大輔、篠崎由紀、黒川実咲 ©井村重人
下段左より:小畠幸法、笹沼樹 ©Kei Uesugi、グレイ理沙、佐山裕樹

 チェロという楽器は、低音から高音まで幅広い音域で魅力的な演奏が可能。同じ楽器のアンサンブルとしては、ほとんど唯一といえるほどに不足感がなく、むしろ独特の重厚感と艶のある音色が楽しめるため、愛好するファンも多い形態がチェロ・アンサンブルである。

 今回は、2020年までN響の首席代行奏者を務め、現在は新日本フィル客員首席奏者の桑田歩が中心となって「チェロ8」実現に至ったとのこと。メンバーは同音楽祭に出演を重ねている桑田をはじめ、北口大輔、篠崎由紀、黒川実咲、小畠幸法、笹沼樹、グレイ理沙、佐山裕樹の8名。字数の都合で名前しか紹介できないのが残念だが、それぞれが大活躍中の名手ばかり。J.S.バッハ「シャコンヌ」やヴィラ=ロボス「ブラジル風バッハ第1番」など、チェロ・アンサンブルのための編曲とオリジナルの名曲が、豪華メンバーによるこの上なく贅沢な響きで堪能できる。

北九州市立響ホール
会場は720席の響ホール。室内楽にも最適な空間。

■Maroオケ チェロ・セクションによるチェロ八重奏 チェロ8(エイト)
2022.11/23(水・祝)15:00 北九州市立響ホール

●出演
桑田歩、北口大輔、篠崎由紀、黒川実咲
小畠幸法、笹沼樹、グレイ理沙、佐山裕樹
●曲目
J.S.バッハ:シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV1004より)
D.フンク:ソナタ組曲
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第1番 他
●料金
一般¥4,000 U-25¥2,000

2022北九州国際音楽祭
2022.10/9(日)〜12/3(土) 北九州市立響ホール、北九州ソレイユホール、西日本工業倶楽部 他
問:北九州国際音楽祭事務局093-663-6567
※公演の最新情報は公式ウェブサイトでご確認ください。