「ポーランド芸術祭 2019 in Japan」記者懇親会開催

 2019年に日本とポーランドが国交樹立100周年を迎えるのを記念して、「ポーランド芸術祭 2019 in Japan」が開催されることになり、9月21日、東京目黒区にあるポーランド大使館内にて記者懇親会が開催された。
(2018.9/21 ポーランド共和国大使館 Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE)

左より:マリア・ジュラフスカ(芸術祭実行委員長/ポーランド広報文化センター所長)、ヤツェック・イズィドルチク(駐日ポーランド共和国大使)、細野博之(芸術祭組織委員長/衆議院議員/日本パデレフスキ協会総裁)、バルバラ・トロヤノフスカ(芸術祭実行委員/ミツキヴィチ財団ポ日国交樹立100周年事業責任者)、二瓶純一(芸術祭実行委員&事務局長/ジャパン・アーツ取締役社長)

 今回の芸術祭は、実行委員会の中核を担うポーランド広報文化センターが主導して、19年1月から20年3月まで実施される音楽・美術・映画・文学などさまざまな分野の催しを芸術祭参加イベントとして公認し、両国関係の発展と文化交流促進を図ろうとするものだ。日本各地で開催される「ポーランド映画祭」や、京都で行われる『日本ポーランド現代美術展』、演劇プロジェクト「日本―ポーランド 祖霊祭の夜」など、各分野の注目イベントが目白押しとなっている。
 音楽分野では、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団公演(19年11月)やクリスチャン・ツィメルマンのピアノ・リサイタル(同年2月)、日本ショパン協会主催の「ショパン・フェスティバル2019 in 表参道」(同年5月)などのほか、兵庫県立美術館など全国4ヵ所を巡回する「ショパン展」(同年10月〜)の開催も予定されている。
 登壇した駐日ポーランド大使のヤツェック・イズィドルチクは、挨拶のなかで「来年は両国にとって緊密な関係を確かめ合う重要な年となり、双方がもつ文化を発信する素晴らしい一年となることでしょう」と期待を述べた。
 今回、芸術祭の組織委員長を務め、日本パデレフスキ協会総裁の任にもある細田博之によれば、第一次世界大戦後、独立を果たしたポーランドで首相兼外務大臣を務めたのが、ピアニスト・作曲家としても活躍したイグナツィ・パデレフスキ(1860〜1941)であり、まさに彼の在任中である1919年に、ポーランドは日本と国交を結んだのだという。そうした歴史的文脈において、今回の芸術祭開催は、特に音楽分野にとって非常に意義深いものであると言える。

横山幸雄(ピアニスト/日本パデレフスキ協会会長)

 懇親会の終わりには、90年に第12回ショパン国際ピアノコンクールで第3位に入賞し、日本パデレフスキ協会会長を務めるピアニストの横山幸雄が登場。「この芸術祭のような機会を通して、さまざまな交流がなされることは素晴らしいこと」と語り、ポーランド独立に尽力したパデレフスキの「メロディ」とショパンの「英雄ポロネーズ」を披露した。横山は、これまでにも好評を博してきた「ショパン全作品演奏会」を来年5月に予定している。
 芸術祭組織・実行委員会事務局では、ポーランド文化関連のイベントを随時募集している。

ポーランド広報文化センター
http://instytut-polski.org/

ジャパン・アーツ
http://www.japanarts.co.jp/