清新なウィーンの名手たちによる“王道”プロを
10月の日経ミューズサロンに登場するのは、ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団。今回が日本デビューとなる団体だが、全員がウィーン・フィルで演奏を重ねている期待のメンバー。しかも、日本でもよく知られているヘーデンボルク兄弟が第1ヴァイオリンとチェロを担当しているということで、わが国ではより親しみ深い人気団体になりそうだ。名称はウィーン・フィルの創始者オットー・ニコライの名前に由来するということで、その名を冠するにふさわしい、ウィーン室内楽の伝統の継承者としての期待も大きい。
彼ら4人の日本での船出となるツアーから、日経ホールでの公演に選ばれたのは、やはり同団ならではのレパートリーとなる、古典のウィーン楽派3人の作品。しかも、ハイドン第77番「皇帝」、モーツァルト第14番「春」、そしてベートーヴェン第7番「ラズモフスキー第1番」と、堂々たる王道の超名作プログラムだ。清新なウィーンの名手たちによる、新たなウィーンの伝統の響きを。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2018年10月号より)
2018.10/10(水)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5281-8067
http://www.nikkei-hall.com/