茂木宏文が第27回芥川作曲賞を受賞

茂木宏文
写真提供:公益財団法人 サントリー芸術財団

 第27回芥川作曲賞の選考会が9月2日に行われ、演奏会による公開選考の結果、茂木宏文の「不思議な言葉でお話しましょ!」が受賞作に決定した。茂木には、賞状と賞金50万円が授与された。選考委員は酒井健治、西村朗、山内雅弘の3名。

 芥川作曲賞は、故・芥川也寸志の功績を記念してサントリー音楽財団(現・公益財団法人 サントリー芸術財団)により1990年に創設。わが国の新進作曲家のもっとも清新にして将来性に富む作品を対象に、演奏会形式により公開選考を行っている。
 茂木宏文氏にはサントリー芸術財団より交響管弦楽曲の新作が委嘱され、完成後に同財団主催のコンサートで初演される(委嘱料100万円) 。

▽第27回芥川作曲賞
茂木宏文(もぎ・ひろふみ)

〈贈賞理由〉
ユニークなタイトルにふさわしい内容を持つ秀作。多彩な流れのなかに独特の印象を与える楽句を巧みに織り込み、優れた楽器用法と精緻なオーケストレーションによって、推進力のある独創的な音楽世界を生み出した。新鮮なファンタジーと筆力・構成力を持ち、作曲家としての豊かな将来性を感じさせる。

〈略歴〉
1988年1月8日生まれ。2014年東京音楽大学大学院作曲指揮専攻作曲研究領域修了。これまでに作曲を池辺晋一郎、糀場富美子、鈴木純明、西村朗、原田敬子、藤原豊、村田昌己の各氏に師事。指揮を汐澤安彦、時任康文、野口芳久の各氏に師事。現在、東京音楽大学非常勤研究員。第3回山響作曲賞21を受賞。2015年ヴァレンティノ・ブッキ国際作曲コンクールファイナリスト。2016年度武満徹作曲賞第1位受賞。

【第27回芥川作曲賞候補作品】
◆中村ありす:ネーカース オーケストラのための(2015)
初演=2016年5月29日 東京オペラシティ コンサートホール
2016年度 武満徹作曲賞本選演奏会
◆向井 航:極彩色―Prinsessegade,1440(2016)
初演=2016年4月22日 東京藝術大学奏楽堂
藝大フィルハーモニア定期演奏会 新卒業生紹介演奏会
◆茂木宏文:不思議な言葉でお話しましょ!(2015)
初演=2016年5月29日 東京オペラシティ コンサートホール
2016年度 武満徹作曲賞本選演奏会

芥川作曲賞
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