【会見レポート】スヴェトラーナ・ザハーロワ『アモーレ』が9月、日本初演〜『トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017』

 ロシアの芸術文化海外発信プロジェクト「ロシアン・シーズン」および『トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017』の記者会見が、先頃ロシア大使館で開催された。会見にはロシア連邦副首相のオリガ・ゴロジェツ、ボリショイ劇場総裁のウラジーミル・ウーリン、ヴァイオリニストのヴァディム・レーピン、ボリショイ・バレエ プリンシパルのスヴェトラーナ・ザハーロワとデニス・ロヂキンらが登壇。プロジェクトと芸術祭に寄せる期待を述べた。
(2017.6/5 ロシア連邦大使館 取材・文:小野寺悦子 Photo:J.Otsuka/Tokyo MDE)

左より:ヴァディム・レーピン、スヴェトラーナ・ザハーロワ、デニス・ロヂキン

 「『ロシアン・シーズン』の今年は日露が交錯する年。日本におけるロシア年であり、ロシアにおける日本年にしたい」と話すのは、ロシア連邦副首相のオリガ・ゴロジェツ。続いてシーズンのオープニングを飾ったボリショイ・バレエ総裁のウラジーミル・ウーリンは「ボリショイ・バレエの初来日から今年で60年。以来、来日のたびロシアバレエに対する日本の観客の深い愛を目の当たりにしてきました」と語り、共にロシアと日本の固い絆を訴える。

中央:オリガ・ゴロジェツ(ロシア連邦副首相) 右:ウラジーミル・ウーリン(ボリショイ劇場総裁)

 「ロシアン・シーズン」の一環として今年9月に開幕を迎えるのが『トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017』。芸術監督をヴァディム・レーピンが務め、その妻でバレリーナのスヴェトラーナ・ザハーロワとの共演が、昨年に続き再び実現する。
 「『ロシアン・シーズン』は大きな可能性を秘めたプロジェクトであり、そこに携われることを光栄に思います。今回は『アモーレ』という新たな企画をご紹介します。アーティストはもちろん観客のみなさんも日露交流の重要な役割を担う、唯一無二のステージになるでしょう」とレーピン芸術監督。

『トランス=シベリア芸術祭 in Japan』芸術監督のヴァディム・レーピン

「ボリショイ・バレエは初来日から60年ですが、私は30年です!」と笑いを誘うヴァディム・レーピン(左)

 プログラムは昨年大好評を博した『パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers』と、『アモーレ』の2演目を用意。『アモーレ』はザハーロワと気鋭の振付家3名とのコラボレーションによるトリプル・ビルで、待望の日本初演が予定されている。
「『アモーレ』は3作品で構成されていて、その3つの間に“アモーレ”という見えない糸が存在します。『パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers』もまた日々クオリティを高めています。昨年ご覧になった方も、きっと新しい作品のように感じていただけるでしょう」とザハーロワ。世界的ヴァイオリニストの夫・レーピンについて質問が及ぶと、「彼の音楽に対する責任感にはいつも刺激を受けています。理想的な音楽は私に理想的な踊りを促します。一緒に舞台に立つと、ほかにはない特別な感情が生まれる気がします」と語り、尊敬の念をあらわにする。

スヴェトラーナ・ザハーロワ

ヴァディム・レーピンとスヴェトラーナ・ザハーロワ

 キャストにはボリショイ・バレエのプリンシパルら精鋭ダンサーが集結。なかでも先日、バレエ界のオスカー賞とも称される「ブノワ賞」に輝いたデニス・ロヂキンは、今世界で最も注目されるダンサーのひとりだ。
 「日本のお客様は目が肥えているので、来日する度ドキドキわくわくしています。世界中を見渡しても日本はロシアバレエを最も愛している国だと思う。また9月に来日するのを楽しみにしています」とロヂキン。本公演ではユーリー・ポソホフ振付『フランチェスカ・ダ・リミニ』第1幕(9/26,9/27)と『ライモンダ』の「グラン・アダージョ」(9/29,10/1)をザハーロワと共に披露する。
 そのほかレーピン演奏でザハーロワが踊る『瀕死の白鳥』をはじめ、本公演ならではの作品をラインナップ。世界最高峰のアーティストが技を持ち寄り、東西文化の架け橋を目指す。

デニス・ロヂキン

談笑するスヴェトラーナ・ザハーロワ(左)、デニス・ロヂキン(右)


『トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017』

スヴェトラーナ・ザハーロワ『アモーレ』日本初演
「フランチェスカ・ダ・リミニ」全1幕/「レイン・ビフォアー・イット・フォールズ」/「ストロークス・スルー・ザ・テイル」
9/26(火)、9/27(水)各日19:00 Bunkamuraオーチャードホール
出演:スヴェトラーナ・ザハーロワ、ミハイル・ロブーヒン、デニス・ロヂキン 他

スヴェトラーナ・ザハーロワ&ワディム・レーピン
『パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers』
9/29(金)19:00 Bunkamuraオーチャードホール
10/1(日)18:00 昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)

演奏:ワディム・レーピン(ヴァイオリン)、フェスティバル・アンサンブル(リーダー:南 紫音)
出演:スヴェトラーナ・ザハーロワ、ミハイル・ロブーヒン、デニス・ロヂキン、
   ウラジーミル・ヴァルナヴァ、ドミトリー・ザグレービン

問:Bunkamuraチケットセンター03-3477-9999 http://www.bunkamura.co.jp/
  昌賢学園まえばしホール027-221-4321(10/1公演のみ) http://www.maebashi-cc.or.jp/maebashishibun/

「フランチェスカ・ダ・リミニ」全1幕より 
C)Robert Ricci

「レイン・ビフォアー・イット・フォールズ」より
C)Robert Ricci

「ストロークス・スルー・ザ・テイル」より
C)Robert Ricci