Tag Archive for 西村悟

神奈川県民ホール・オペラ・シリーズ2018 グランドオペラ共同制作 ヴェルディ《アイーダ》

一級の歌手たちと、バッティストーニの劇的かつ緻密な指揮  スペクタクルなオペラの代表格のように思われている《アイーダ》だが、実は作品のキモは若いカップルの静かな死にある。ただし、静けさを際立たせるためにも、「凱旋の場」をはじめスペクタクルな場面が輝いていなければいけない。そういうメリハリをつけるのに長けた指揮者の最右翼…

アンドレア・バッティストーニ (指揮)

 この10月、一大オペラプロジェクトが日本列島を縦断する。ヴェルディの《アイーダ》が、札幌にオープンする札幌文化芸術劇場hitaruのこけら落としを皮切りに、神奈川、兵庫、大分の4都市で計6回上演されるのだ。この各劇場と複数の団体が共同制作するグランドオペラの指揮を執るのは人気絶頂の若きマエストロ、アンドレア・バッティ…

ウィーン・シュトラウス・フェスティヴァル・オーケストラ ニューイヤー・コンサート2017

新年の幕明けは本場のウィンナ・ワルツで!  数ある演奏団体の中で、「世界に対して、ウィーン市を代表するオーケストラ」とJ.シュトラウスⅠ没後150年にあたる1999年、市当局から唯一、“太鼓判”を押されたのが、「ウィーン・シュトラウス・フェスティヴァル・オーケストラ」。伝統的な様式と響きを堅持して芸術性を追求する中から…

高関 健(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第九特別演奏会 2016

新しい視点で臨む精密な「第九」に期待  毎年12月、在京オーケストラによる多くの「第九」コンサートがある中、おそらくトリを担っているのは東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団だろう。今年も12月28日に、その特別演奏会が行われる。  指揮台に立つのは常任指揮者として2年目のシーズンを迎えている高関健。昨年は桂冠名誉指揮…

アフタヌーン・コンサート・シリーズ 西村 悟(テノール) & 平野 和(バスバリトン)

男声の魅力に存分に酔いしれる  加速度的に快進撃を続ける大型テノールの西村悟と、ウィーン・フォルクスオーパーの専属歌手として活躍するバスバリトンの平野和のデュオ・リサイタル。平野はちょうど本誌が出る頃にもフォルクスオーパーで《フィガロの結婚》のタイトルロールを歌っているはずだ。二人はともに日本大学芸術学部出身の同窓生。…

いよいよ「びわ湖リング」が始動、来年3月に《ラインの黄金》上演

 びわ湖ホールが2017年より、ワーグナーの大作《ニーベルングの指環》を4年かけて連続上演する。いよいよ「びわ湖リング」のスタートだ。10月21日、3月に上演される序夜《ラインの黄金》の制作発表が行われ、山中隆(びわ湖ホール館長)、沼尻竜典(同芸術監督)、砂川涼子(フライア)、ヴィタリ・ユシュマノフ(ドンナー)、清水徹…

仙台クラシックフェスティバル2016 せんくら

今年は注目の若手アーティストが多数出演!  昨年10周年を迎え、今年、次の10年に向けた新たな一歩を踏み出す、仙台クラシックフェスティバル(せんくら)。「新しいせんくら」として、多くの初登場アーティストやフレッシュな若手を迎えるほか、「せんくら」のみで実現する豪華共演など、注目公演が目白押しだ。  まずは初登場アーティ…

高関 健(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

第300回を壮大に彩る充実の音楽ドラマ  いま、高関健&東京シティ・フィルへの注目度が増している。高関の常任指揮者就任披露となった昨年4月のスメタナ「わが祖国」以来、音楽的な充実度の高い公演が続き、特に今年5月のシベリウスの交響曲第7番とマーラー「大地の歌」では、この難プログラムの美感を精緻かつ的確に描いた、密度の濃い…

《ファウストの劫罰》入門〜作品の魅力を知るために〜その2

〜“聴きどころ”と演奏の“聴き比べ”の魅力 「ファウストの劫罰」 〜“聴きどころ”と演奏の“聴き比べ”の魅力  「ファウストの劫罰」は、フランスの革新的作曲家ベルリオーズ(1803〜69)の代表作のひとつ。斬新な「幻想交響曲」をベートーヴェンの死の僅か3年後に発表した彼は、色彩的な管弦楽法を用いた交響的大作や「標題音楽…

《ファウストの劫罰》入門〜作品の魅力を知るために〜その1

『ファウスト』について 文学としての魅力、そして後世への影響 この9月、奇しくも首都圏の2つのオーケストラがベルリオーズ畢生の大作、劇的物語《ファウストの劫罰》をほぼ同時期に演奏する。ストーリー、音楽ともに魅力溢れる傑作ながら大規模な作品ゆえ、上演される機会は少ない。この作品を異なるオーケストラで聴き比べながら存分に楽…