苦難を超え復興を願う熱いステージ
2011年3月11日に発生した大災害、東日本大震災から9年が経った。近年も大型台風や地震が続き、復興は着実に進められつつも、被災地の傷は完全に癒えていない。ジャパン・アーツ及び所属アーティストたちは、「真の芸術にふれた感動は、人々に生きる力を与えてくれる」という信念のもと、東日本大震災の支援、復興を願ったチャリティコンサートを継続している。公演の収益金の一部と会場で集まった募金は、被災した子どもたちへの支援活動などに役立てられる。昨年のVol.9では約453万円が集まり、今回も「公益財団法人みちのく未来基金」などを通じて、被災した子どもたちへの支援をはじめ、台風15号・19号など、大きな災害に見舞われた人たちに寄付される。
毎回豪華出演陣の演奏を楽しめるこのチャリティコンサートは、Vol.10にもジャパン・アーツが誇るスター演奏家たちが出演予定。なお、本公演は、本来であれば3月7日に開催される予定だったが、現在猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響により8月31日へと延期された。詳細は現在調整中だが、ソプラノ歌手の松本美和子、テノール歌手の西村悟、ヴァイオリニストの大谷康子、チェリストの伊藤悠貴、ピアニストの尾崎未空、椎野伸一、舘野泉、仲道郁代らが出演予定だ。今年はコロナ禍の影響によって多くの音楽活動が制限され、アーティストと聴衆の距離が遠ざかってしまっている。この公演は音楽を通じてあらたに人々をつなぐ公演となるだろう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2020年6月号より)
*出演を予定していた舘野泉は本人の都合により出演を取り止めとなり、それに伴い演奏曲目の一部が変更となりました。(8/7主催者発表)詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
2020.8/31(月)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212
https://www.japanarts.co.jp