グスターボ・ドゥダメル(指揮)

スカラ座でヴェルディのスコアと向き合えるなんて最高です!

ドゥダメルはその後、順風満帆に世界の音楽シーンを渡り歩く。スカラ座へのデビューが20歳というから驚く。若い演奏家たち、熟練の演奏家たちの分け隔てなくただ自然に自分の音楽を求める、それがドゥダメルである。

「スカラ座でしかもヴェルディのスコアと向き合えるなんて最高です。《リゴレット》はスカラ座の演目の中でも特に人気があり、これまでの上演記録を見るだけで身体が熱くなります。伝統ある音色とうねりを持つオーケストラを前に自分の思い描くヴェルディをどれだけ表現できるかが焦点ですが、これまで《ドン・ジョヴァンニ》(2006年)、《ボエーム》(2008年)などを振り、よい関係を築けてきていると感じています。ヴェルディの作品を紐解く上で不可欠な明暗の描写、特に深い響きにはいくつものバリエーションがありその場に応じた明度の選択が求められます。伝統的な演出、そして魅惑的なエツィオ・フリジェリオの舞台に私なりに新しい息吹を注ぐつもりです」