アンサンブル・ノマド ✕ Super Pluck Trio――フィンランドの異色トリオと新作を編む

Super Pluck Trio ©Antti Ignatius

 新曲を演奏するにとどまらず、作曲家に働きかけ音楽を生み出し続けてきたアンサンブル・ノマド。年間テーマ「ノマドは語らう」の第2弾となるコンサートには、その姿勢が鮮明に表れている。

 今回迎えるSuper Pluck Trioは、ギター、チェンバロ、フィンランドの伝統的な撥弦楽器カンテレからなるヘルシンキの異色トリオ。自国フィンランドや日本の作曲家にこの編成のための作品を委嘱してきた。ノマドと同じ指向性を持ち、かつ長年ノマドとの共演を望んできた団体だ。今回はその念願が実現したというわけだ。

 しかも彼らと関わりの深い作曲家を中心に、5曲中実に4曲が世界初演。フィンランドを代表するロッタ・ヴェンナコスキや、エミリー・ディキンソンの神秘的な自然詩の世界を描く守屋祐介の新作が並ぶ。演奏家と演奏家、演奏家と作曲家、フィンランドと日本との長年の「語らい」が新しい作品へと結実する。ノマドが築いてきた創造の豊かな生態系を体験する一夜となりそうだ。

文:江藤光紀

(ぶらあぼ2026年11月号より)

アンサンブル・ノマド 第88回定期演奏会
ノマドは語らう vol.2 Super Pluck Trioとの語らい
2026.11/14(土)14:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問 キーノート0422-44-1165
https://www.ensemble-nomad.com