
ヴィオリストの村上淳一郎さんが企画する、Hakuju Hallのコンサートシリーズ「ヴィオラ・コレクション」。「様々な角度からヴィオラの可能性を探り、思いつくことを試してみる」をコンセプトに、第1回はヴィオラ4人による“純度100%”、第2回は他の楽器の特性との結びつきに焦点をあてた「ヴィオラ × 」。そして11月の第3回は「ヴィオラの概念を大きく覆した“英国ヴィオラ革命”」がテーマ。
19世紀末から20世紀初頭、名手ライオネル・ターティスの圧倒的な情熱に触発され、エルガーやブリッジ、レベッカ・クラークら英国の作曲家たちが一挙にヴィオラの可能性を拓きました。華やかな主張とは一線を画すヴィオラの密やかな“グレーゾーンの調和とグラデーション”が、英国音楽の内に秘めた気質と合い、「彼らが求めていた音色が急に見つかったのだと思う」と、その背景を語ります。
「ヴィオラは、ヴァイオリンやチェロのようにすごく遠くまで音が通る楽器ではありませんが、非常に内声的な表現に長けている。弦と弓がかすかに触れるような質感などの表現方法を模索し、実践することが可能なのがHakuju Hallです。お客様との距離感もサロンコンサートを行っているよう。今回はトークも少し交えますので、『この人とこの人にこういう影響があったんだ』と感じてもらいつつ、僕たちはできるだけイギリスとヴィオラが持つ特性を音にして、みなさんと共有したいです」

共演は、長年親交のある田原綾子さん、山本周さん、アンサンブルの要として厚い信頼を寄せるチェロの伊東裕さん。そして10代から演奏をともにしているピアノの津田裕也さん。津田さんの音楽性については、「彼のピアノは繊細さの極みで、洗練度がすばらしい。気配までをも汲み取ってくれる」と絶賛します。
ヴィオリスト・ターティスを中心に、演奏家と聴衆が等しく歴史の深淵へと足を踏み入れる「音の旅」。村上淳一郎さんのインタビュー記事本編は、11月号(10月18日発行)掲載です。どうぞお楽しみに!
ヴィオラ・コレクション vol.3
2026.11/20(金)19:00 Hakuju Hall
出演/村上淳一郎、田原綾子、山本周(以上ヴィオラ)
伊東裕(チェロ) 津田裕也(ピアノ)
曲目/E.エルガー:愛の挨拶 op.12(村上、津田)
F.ブリッジ:2つのヴィオラのためのラメント(村上、田原)
B.ブリテン:ラクリメ op.48 “ダウランド歌曲の投影”(山本、津田)
E.エルガー:夜の歌 op.15-1(村上、津田)
R.クラーク:ヴィオラとピアノのためのソナタ(田原、津田)
H.パーセル(B.ブリテン編):シャコンヌ ト短調 Z.730(村上、田原、山本、伊東)
問:Hakuju Hall チケットセンター03-5478-8700
https://hakujuhall.jp
