上田晴子&門脇大樹が聴かせる室内楽の醍醐味 埼玉・コピスみよしでリサイタルと公開マスタークラス

左:上田晴子
右:門脇大樹

 パリ国立高等音楽院で長年教鞭をとり、ジャン=ジャック・カントロフ、オーギュスタン・デュメイら世界的名手たちから厚い信頼を寄せられてきたピアニストの上田晴子。そして、日本フィルのソロ・チェロ奏者として活躍し、東京音楽大学准教授として後進の指導にもあたる門脇大樹。室内楽で豊かな経験をもつ両者が11月、コピスみよしでデュオリサイタルと公開マスタークラスを行う。

 「アンサンブルで最も重要なのは、共演者の音を聴き合いながら響きを溶け合わせること」と口を揃える二人。上田は常に「弦楽器のボウイングを意識しながら、徹底的に音を探していく」という。今回のリサイタルでは、性格の大きく異なるドビュッシー、ブラームス第2番の2つのソナタを軸に、シューマン「幻想小曲集」op.73、フォーレの「パピヨン」「エレジー」、バルトーク「ルーマニア民俗舞曲」を配する。シューマンやフォーレの豊かな歌から、ドビュッシーの鋭敏な音色感覚、バルトークの躍動するリズム、そして二つの楽器が拮抗するブラームスの重厚な世界へ。作品によって表情を変えるチェロとピアノの関係にも注目したい。互いの音に耳を澄ませ、その場で響きを探りながら音楽をつくる —— その呼吸と反応を間近で味わえるのは、ライブならではの醍醐味だ。

 前日の公開マスタークラスは聴講無料。二人が若い奏者たちの演奏に耳を傾け、どのように音楽を深めていくのか。その指導の現場まで見られる、またとない機会となる。

文:編集部

(ぶらあぼ2026年11月号より)

上田晴子(ピアノ) & 門脇大樹(チェロ) デュオリサイタル & 公開マスタークラス
公開マスタークラス 2026.11/14(土)18:15
デュオ・リサイタル 11/15(日)15:00 
埼玉/コピスみよし(三芳町文化会館)
問 コピスみよし(三芳町文化会館)049-259-3211
https://www.miyoshi-culture.jp