大人気バボラーク・アンサンブルが再登場!ホルン界の至宝と新星が紡ぐ黄金の響き

左より:ラデク・バボラーク ©Lucie Cermakova/ビクトール・テオドシエフ

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 11月、スーパー・ホルン奏者ラデク・バボラークが、お気に入りの第一生命ホールに戻ってくる。ホルン専攻の学生はもちろん、小中高の吹奏楽少年少女にとってもあこがれの「バボちゃん」。日本との絆は強く、今年も2月のN響定期でパーフェクトなR.シュトラウスの協奏曲第1番を聴かせてくれたし(圧巻のカデンツァ!)、ちょうど本誌の発行日前後にはわれらが福川伸陽が提唱した「ワールド・ホルン・サミット」でホルン世界選抜とともに来日している真っ最中のはず。

 秋の来日はバボラーク・アンサンブルとの室内楽。始まりは20年以上前のプラハ音楽院時代の弦の同級生たちとのユニットで(チェロのハナ・バボラコヴァはバボラーク夫人)、後に参加した若いメンバーも「弦の国」チェコゆかりの奏者たち。プラハを拠点にする日本人ヴァイオリニスト髙橋紘子も加わった。

過去の公演より ©大窪道治

 バボラーク自身が見いだした、ブルガリア出身のホルンの新星ビクトール・テオドシエフ(19歳)の登場にも注目が集まる。天才が嗅ぎ当てた天才少年に出会う、わくわくの瞬間。ベートーヴェンの「六重奏曲 op.81b」などホルン2本+弦楽四重奏の編成の3曲で、バボラークと堂々渡り合う。

 「同じ魂を持った仲間と音楽をシェアできる室内楽は夢の仕事」というバボラーク。世界最高峰のホルンの魅力に、その室内楽スピリットが宿る。

文:宮本 明

(ぶらあぼ2025年8月号より)

ホルンの室内楽IV バボラーク・アンサンブル
2025.11/22(土) 14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 
https://www.triton-arts.net